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セールスイネーブルメントとは?THE MODEL企業が導入検討する前に知るべき情報まとめ
近年、営業活動のブラッシュアップ・レベル向上のため、セールスイネーブルメントを導入する企業が増えています。
これは営業活動を分業制にすることを提唱する「THE MODEL型組織」というフレームワークの一つとして定義されています。
とはいえ近年出てきた新しい考え方・概念に取り組む時には基礎情報が必要です。
基礎情報なしに新たな取り組みを導入しようとすると、様々な部分でエラーが発生したり、上層部の理解が得づらいというケースもあるでしょう。
そこで今回はセールスイネーブルメント導入を検討する企業が最初に得ておくべき情報について、取りまとめてご紹介します。
▼目次
【結論】セールスイネーブルメントとは?
セールスイネーブルメントとは営業活動において継続的に成果を上げていくことを目的とした、営業組織の強化・改善のための総括的取り組みのことを言います。
もっとシンプルに言えば営業活動を改善して、最適化することです。
この概念は米国で生まれました。
日本でこの概念が注目されるようになったのは、コロナでデジタルツールを利用したリモート営業での成約を得る必要性が出てきたことによります。
そのため、営業データを利用した育成プログラムを作る企業が出てきているというわけです。
セールスイネーブルメント導入で得られる効果
セールスイネーブルメント導入することによって、得られる効果をまとめました。
様々な効果が見込めるセールスイネーブルメントですが、基本的には大きく分けて3つの効果があります。
- 営業力のアップ
- 顧客の需要の正確な把握
- 人材育成施策ごとの貢献度を可視化
上記について詳しく解説していきます。
営業力のアップ
営業力や営業成績は原則、各社員の力に依存するものと考えて差し支えないでしょう。
営業成績に応じたボーナスやノルマの存在など、特に日本企業は営業力を属人的なものとしてみる「土壌」が醸成されてしまっていると言って過言ではありません。
よって、どれほど大きな企業でもキーパーソンとなりうる営業力の強い人材がたった一人退職してしまったことにより、部内全体の営業成績が一気に落ちてしまうというのは昔からよくあることでした。
しかしセールスイネーブルメントを導入することで組織としての営業力のアップ・強化が可能となります。
これによって組織としての営業力が良い意味で平均化することとなり、組織全体で営業力をアップさせることができます。
いわば属人的なモデルから脱却できるメリットがあると言ってよいでしょう。
顧客の需要を正確に把握できる
セールスイネーブルメントを導入することで、お客様の需要をしっかりと理解することができます。
顧客と企業の接触のスキームを分解してみると、まずはマーケティング部署から営業部へ連携を取り、営業部が直接顧客に接触をするという一連の流れが見えてきます。
ということはそもそも、マーケティング部と営業部の部署間の連携が取れていない場合、せっかくマーケティングで獲得した顧客が直接の売り上げにつながらないというケースもあるのです。
顧客の需要を会社全体で正確に把握できていないことによって発生しうる、ヒューマンエラーのようなものと言ってよいでしょう。
事業運営において極めて不確定要素であるヒューマンエラーは是正されるべきです。これを是正できるのがセールスイネーブルメントの方式です。
会社全体で顧客事業の正確な把握に努めることにより、結果的に部署間の連携エラーや最終的なクロージングミスが減る可能性が高いと言えるでしょう。
人材育成の施策ごとの貢献度の可視化
セールスイネーブルメントを導入することで、人材育成プログラムを行った後にその効果を検証するサイクルが実現します。
そのため、人材育成の効果が施策ごとに可視化できます。
人材育成と言えば教育カリキュラムや社内研修など、様々な取り組みが考えられます。
今までに数多くの施策を繰り返してきたという企業も多いでしょう。
しかし、その中でどの施策・取り組みが最も人材育成に貢献しているか、そしてその反対はどうか?などは通常可視化できないものであり、いわば無駄な取り組みばかりを行ってしまっているという悪循環に陥ることもあるでしょう。
これらを可視化できることにより、より効率的な人材育成が可能となるわけです。
それを実現してくれるのがセールスイネーブルメントです。
セールスイネーブルメントを導入するためのステップ
セールスイネーブルメントを導入するためのステップを、今回はステップバイステップで解説していきます。
具体的な流れとしては
- 担当者の確定
- 導入するツールの選定または導入
- データの蓄積・成果の検証
- ノウハウの共有
を繰り返して行うイメージとなります。
担当者を決める
まずは担当者を決めるところからがスタートです。
営業とマーケティング部門の連携が必要なので、どちらにも「顔がきく」人物が好ましいでしょう。
担当者は1人である必要はなく、チームにする場合、営業とマーケティングから人を選定するのが良いでしょう。
導入するツールの選定・導入
セールスイネーブルメントに使用するツールを選定していきます。
数値による評価が必要なため、CRM(顧客管理のサポートシステム)やSFA(営業支援システム・事務作業を効率化)などの導が好ましいでしょう。
予算やチーム内の課題などから最適なツールの選定が必要です。
データの蓄積・成果の検証
実施していく上で人材育成のデータを蓄積し、成果が上がっているか評価が必要です。
その評価基準はあらかじめ決めておきます。
単純な営業成績のみならず、各営業担当者別に成績に差が大きく開いてないかなど、企業ごとに評価基準を定めて成果を検証していきましょう。
ノウハウの共有
ある程度データが蓄積でき、成果の検証ができたら集めたノウハウを社内で共有していきましょう。
ノウハウがどうしたらうまく共有できるかを工夫することも大事です。
せっかく蓄積したデータも社内で有効活用できなければ、全く意味がありません。セールスイネーブルメントを導入して、その結果を社内に共有することこそが最終的なゴールと言っても差し支えはないでしょう。
なおノウハウの共有については様々な方法があります。中でも近年のワークスタイルから見れば、クラウド型サービスやクラウドのストレージサービスなどを有効活用すると良いでしょう。
もしくは動画でノウハウを収録しておき、全社員が好きな時間に視聴できるような仕組みづくりをするのもおすすめです。
【総括】セールスイネーブルメントを取り入れる=組織強化に直結
総括するとセールスイネーブルメントを取り入れることは、組織強化そのものに直結するという結論に至ります。
事業の中でも特に業種を問わず必要なのが営業力です。
ごく一部の業種・企業を除き、営業活動は事業運営において必要不可欠な存在と言えるでしょう。
よってセールスイネーブルメントを取り入れることにより、会社全体で営業力を引き上げることはなんら不自然なことではなく、また流れに逆らうようなものでもないことがお分かりいただけるのではないでしょうか。
その一環として顧客との接触の円滑化・効率化という考え方もあります。具体的には顧客・担当者双方のアポイント調整を円滑化・成功体験化するのがよいでしょう。
調整アポというサービスでは、セールスイネーブルメントの一環とも考えることのできる顧客と営業担当者のアポイント調整を円滑化できるような機能を提供しています。
直感的に操作が可能で、営業担当者・顧客それぞれが都合のよい日程を簡単にすり合わせることができるようになっています。
導入している企業も多く、セールスイネーブルメントなど新しい働き方や営業の在り方に関してアンテナの高い営業担当者・事業担当さんの方には、是非導入を検討いただきたいサービスです。
セールスイネーブルメント導入に役立つ書籍の紹介3選
セールスイネーブルメント導入に関して情報が得られる・役に立つ書籍をご紹介します。
1.セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方
著者:山下貴宏
本書の著者は、日本におけるセールスイネーブルメント第一人者でもあります。
成果を出す営業社員を輩出し続ける仕組みがセールスイネーブルメントであり、セールスイネーブルメントを導入するところで得られるメリットはもちろん、導入の仕方に至るまで
セールスイネーブルメントとは何か?を体系的・網羅的に解説した1冊です。
2.営業力を強化する世界最新のプラットフォーム セールス・イネーブルメント
著者:バイロン・マシューズ , タマラ・シェンク, 株式会社富士ゼロックス総合教育研究所
日本でも注目されつつある概念のセールスイネーブルメントを紹介している1冊です。営業力強化分野の魁企業であるミラーハイマングループの手法を、データや事例とともに紹介した実践的ガイドブックといった位置づけの書籍です。
3.訪問しない時代の営業力強化の教科書 営業×マーケティング統合戦略
著者:株式会社セールスフォース・ドットコム (著), 株式会社パーソル総合研究所 (著), 渥美 英紀 (著)
セールスイネーブルメントのみならず様々な営業手法を図解を交えて解説している1冊です。ご時世もあり、営業力の強化を訪問以外の方法で鍛えていくことを目標として様々な知識・知見を提供してくれる書籍となっています。
SFAやMAなどの使いこなし方から営業の悩みに対する回答まで体系的によくまとまった書籍であり、なおかつKINDLE版も発行されていることから、隙間時間で読むのにもおすすめの一冊です。
まとめ
セールスイネーブルメントはこのように「営業」の在り方を再考し、組織全体として営業力を底上げするのに大いに役立つ考え方です。
特に新たな生活様式・新たな時代に突入しつつある昨今、このような新しい方法で営業を生き抜いていく力・バイタリティが各企業の担当者には求められるのではないでしょうか。
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