マーケティング
リードクオリフィケーションで見込み顧客を優先づける!具体的な2つの方法を徹底解説
リード(見込み客)を創出することを「リードジェネレーション」と言います。また、創出されたリードとの関係性強化やヒアリングを行うことを「リードナーチャリング」と言います。
これらのステップを踏んで最終的に行うべきなのがリードクオリフィケーションです。リードクオリフィケーションを実践することにより、より効率的に営業活動を行うことが可能となります。
そればかりか成約率を最終的に高めることにも寄与します。
ここではリードクオリフィケーションの概略を解説するとともに、その重要性や具体的な手法について徹底的に解説していきます。
▼目次
【基礎】リードクオリフィケーション=見込み客に優先順位をつける行為
最初にリードクオリフィケーションとは?について解説します。
簡単に言うと、リードクオリフィケーションとは見込客の優先順位付けのことです。
たとえばある企業が、A社とB社の2社から同時に問い合わせがあった場合、どちらと先に面談するかを判断して回答する必要があります。
この場合、2社のうち、どちらの予想成約率が高いか考察します。
予想成約率が以下の場合、
- A社の予想成約率:50%
- B社の予想成約率:80% ※積極的かつ複数回の問い合わせが来ていた
優先して対応すべきは「B社」であると言えます。これがリードクオリフィケーションの考え方です。
つまりリードクオリフィケーションの担当部署が行うべきことは、まず「このリードは現段階で訴求したとして、どのくらいの確率で売れるのか」という前提条件を確定させる、続いて「今あるリードの中で、最も成約率が高いものはどれなのか」を見極めることです。
また、ここで最も重要な点は、「いかに早く、精度よく見つけるか」「見つけた後は素早く行動に移すことができるかどうか」にかかっています。
これら一連のプロセスを社内で緊密に連携して進めることが結果的により良い営業活動に繋がっていきます。
リードナーチャリングとリードクオリフィケーションの違いとは?
マーケティング活動において、セールス部門に営業を引き渡すまでには以下の3つのステップがあります。
- リードジェネレーション(見込み顧客の獲得)
- リードナーチャリング(見込み顧客の育成)
- リードクオリフィケーション(確度の高い見込み顧客の選別)
この3ステップの流れは、デマンドジェネレーションと呼ばれています。
リードクオリフィケーションは、デマンドジェネレーションの中でも最終位置にあることから、マーケティング活動において重要度の高いものと言えるでしょう。
出典:リードクオリフィケーションとは?その重要性と方法についてご紹介
リードクオリフィケーション導入のメリット
リードクオリフィケーションを導入することには、以下のようなメリットがあります。
- リードの絞り込みによる営業活動の効率化
- リードの質の向上
- 【重要】リードの取捨選択によるリソースの最適化
それぞれ確認していきましょう。
リードの絞り込みによる営業活動の効率化
対応すべきリードを絞ることによって、無駄な時間を削減できます。
リードクオリフィケーションによる優先順位の設定がない場合、営業担当者は本来必要とするターゲット層以外の企業にも割く必要が出てきます。
この作業を効率的に行うことで、不必要なコストを圧縮することができます。
リードの質の向上
残念ながら、見込み客のデータベース=本当に必要な顧客だけで構成されている、というわけではありません。
むしろ、大量の顧客情報が蓄積されている一方、実際にはリードとしては不適格というものも多く見受けられます。
これらは営業活動を効率化するものであり、リードは常に高いものを中心にアプローチすべきです。
リードクオリフィケーションは文字通り、構築を行ったリードの中からさらに優先して対応すべきリードを抽出する作業であることから、結果的に営業担当者としては質の高いリードに対応することができるようになります。
【重要】リードの取捨選択によるリソースの最適化
リードを取捨選択することによって、営業部署のみならず社内全体のリソースが最適化されます。
これはマーケティング施策の実施・分析や対応リソースの潤沢化、その他アップセルへの対応など、あらゆる面で有益な効果をもたらします。
本来不必要な行動や業務を削減・効率化するのがリードクオリフィケーションの本質です。全体的な事業活動を円滑化・促進できるのも大きな意味では、メリットの一つでしょう。
【考察】リードクオリフィケーションで取り入れたい3つの考え方
リードの選定については、以下3つの観点で検討するとよいでしょう。
- 売上に直結するか
- 既にリードから一定量のアクションがあるか
- 将来性があるか
リードの優先順位を決める際、この3点を考慮しておくことでより適切なリードを選定することが可能です。
それぞれ解説します。
売上に直結するか
売上に直結するリードかどうかを見極めるのはリードクオリフィケーションで「いの一番」にやっておきたいことです。
限られたリソースの中で効率的にリードへアプローチするには、売上に直結するかがポイントになってくるからです。
ただし、よくあるケースとして「この案件は絶対に獲らないといけない!」と営業担当者個人が考えてしまいリードとして計上してしまうことがありますが、これは早計です。
なぜなら、どれほど状況的に好ましいスコアを出していたとしても、そもそも予算やスケジュール的に獲得することが難しいリードも多々あるからです。
あくまでもこの後紹介するような、定量的なデータをもとにリードを選別しましょう。
既にリードから一定量のアクションがあるか
既にリードから一定数量のアクションがあるかどうかも着目すべきです。例えばマーケティング系のオウンドメディアを運営している会社の場合、メディアから獲得したリードのうち
- 既に一定の数のコンテンツが読了されていることが解析出来ている
- ニュースレター等のURLクリックが定期的にあるなど、継続的に興味を持ってもらえている
- 物理的な問い合わせアクションが発生している
などの条件を満たすリードは、優良な顧客候補となります。
言い換えれば「Ready to sale」の状態になっていると言ってよいでしょう。
このように、すでに獲得したリードが継続的に興味を持ってアクションを起こしてくれていることは、その企業の顧客候補として有望であることを示しています。
将来性があるか
多くのBtoBビジネスは単発・その場限りの取引ではありません。LTV(Life time value)を計算に入れ、よりLTVが高いと考えられるリードを優先すべきです。
そのためには、その企業に合った商品やサービスを提案し、長期的な関係構築を行う準備ができていることを示す必要があります。
このことを効率化によって実現できるのもリードクオリフィケーションの良いところです。
「この会社は新しい製品やサービスを提供しているから、今後成長が期待できる」といった理由でリードを選ぶのも一つのリードクオリフィケーションです。
【実践編】リードクオリフィケーションの方法&注意点
リードクオリフィケーションを実践するための方法を解説します。
結論から言えば、リードクオリフィケーションは原則として属人的な判断ではなく、数値による定量的な解析の方が適しています。
とはいえ数値だけで解析を行うとリードを取りこぼす可能性もあることから、後述するように人の目によるリードクオリフィケーションも重要です。
そこでここでは
- スコアリングによるリードクオリフィケーション
- 人力でのリードクオリフィケーション
それぞれの方法を解説します。
スコアリングによるリードクオリフィケーションの方法
見込み客・リードの状況をスコアリングによって点数化する方法があります。例えば、顧客のアクションを解析し、その行動を以下の様に分類してみます。
- 見積りの依頼:30点
- 商談の打診:20点
- 単純な相談:10点
- アンケートの回答:5点
- メルマガの購読:1点
- メルマガURLのクリック:1点
- SNSのシェア:0.5点
- Webサイトの継続的な閲覧:0.5点
- 口コミの投稿:0.3点
これらは上から順に購買意欲が高い見込み客のアクションとして考えられます。
それぞれに対して上記の様にスコアリングを配置し、合計点数が一定基準を超えたら優先すべき顧客として選別するなどの考え方があります。
この方法であれば営業担当者やインサイドセールス担当者の主観によるスコアリングではないため、属人的な考えを排して画一的な基準で判断が可能となります。
もちろん、この方法では全ての見込み客を網羅することはできません。あくまで「スコアリング」という方法により、効率的に見込み客を選別するというものです。
その他、リードクオリフィケーションでは「シナリオ設計」という考え方もとても重要です。
たとえばこれから営業活動を開始しようと思う時、見込み客とどのような話をして、どのような形で提案までつなげるか?というロードマップは、どの営業担当者でも考えることです。もう少し具体的に、見込み客の属性ごとに作りこむのがシナリオ設計です。
具体的には
- 見込み顧客の状況
- 見込み顧客の所属する会社における購買プロセス
などから、どんなストーリーで営業活動を行えばより成約率が高くなるかを考えます。
この時シナリオ設計に必要なのは
- ペルソナ(担当者個人の人物像と所属する企業の全体像)
- 上記のようなペルソナの相手が持つであろう課題
- ペルソナを元にどのように訴求すれば課題解決の手伝いができることをPRできるか
といった要素があります。
基本的にはこれらの要素を踏襲して見込み客の剪定・選別を行うと良いでしょう。
人力でのリードクオリフィケーション方法
人力でリードクオリフィケーションする方法もあります。
先ほど紹介したように、数値によるクオリフィケーションでは全ての見込み客を完全網羅することは不可能です。
人の行動を数値でスコアリングしようとすると
- 単純な興味本位で何度もアクションを起こしている
- 購買のつもりがないのにむやみに相談の打診をしている
などといった「イレギュラー」もスコア加点されることがあるからです。
そこで、
- 直近の問い合わせの回数や時間
- 問い合わせの際の温度感や熱量
- 問い合わせをしているのが決裁権者(orキーパーソン)かどうか
- 過去質問の傾向、過去の事例検索頻度
- コールバック率
- 反応速度
- 電話に出た時の声色
- 名刺交換した際の温度感
- 会話中の表情
- ヒアリングした内容の具体性
といった情報を基に、人の判断でリードクオリフィケーションを行うのも一つの方法です。
重要なことは、スコアリングと人力判断を両方掛け合わせることです。より精度の高いリードクオリフィケーションが実現するでしょう。
リードクオリフィケーションで営業活動を効率化し売上拡大へ
今回は顧客の優先順位を選別するための手法であるリードクオリフィケーションについて解析してきました。
あくまでも「より良いサービスの提供と営業活動の効率化」を目指すためのものであり、決して「上得意客のみ相手にする」というものではありません。
この方法を通して見込み客へより良いサービスを提供することは、最終的に顧客満足度の向上にも寄与し、また会社としての売り上げ・事業規模の拡大にも役立ちます。
そして、もう一つ重要なことがあります。より高度に選別された見込み客に対する「商談の調整効率化」です。
せっかく高い見込みがある状態ですから、商談アポイントの調整も効率化かつ顧客に負担を強いない方法が求められます。そこで活用したいのが調整アポです。
調整アポを使用した場合、営業担当者は自分のカレンダー情報を元に自動生成された「対応可能な日程」を自動的に顧客へ送付可能です。
ここで顧客はスケジュールを確認し、担当者同士の都合が良ければそのまま予約が行われます。
顧客にとっては、営業担当者からの連絡に返信する形(それも直感的に空き日程を確認できる方法)でスケジュールが確定するため、顧客にとっても業務負荷が軽減されます。
このような効率化ツールも組み合わせて、より良い営業活動を行いましょう。
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