リードジェネレーションとは見込み顧客の開拓|手法やナーチャリングとの違い、メリットデメリットまで解説

リードジェネレーションはマーケティングにおいて近年、再注目されている考え方です。

 

簡単に言えば潜在顧客や未開拓の顧客層を発掘し、コンタクトを取るまでの業務と言ってよいでしょう。

 

ここでは見込み客を開拓するために必要不可欠な存在であるリードジェネレーションについて、その概要からメリット、また具体的な方法まで解説していきます。

 

【結論】リードジェネレーションとは?

リードジェネレーションとは、顧客候補を発掘し育成することを指します。

 

言い換えれば、営業担当者がターゲットとなる企業や個人事業主の潜在層にアプローチし、関係性を構築する一連のプロセスです。

 

マーケティングの世界では、古くから存在する概念でした。

 

しかしリードジェネレーションという言葉が使われるようになったのはここ最近のことであり、まだ歴史は浅い言葉と言えます。

 

とはいえリードジェネレーションは営業が介在するほぼすべての業種・企業にとって不可欠な要素であり、これからもますます重要性が高まっていくでしょう。

 

リード(見込み客)をジェネレーション(作り出す)する工程

 

リードは英語でlead。つまり、リード(見込み客)ジェネレーション(作り出す)とは

  • 「将来有望な見込み客(営業候補)を作り出すこと」
  • 「購買に繋がりそうな潜在顧客を見つけること」

を意味します。

 

リードをたくさん獲得できれば、それだけで売上アップにつながります。

 

リードナーチャリングとの違いは?

似たような言葉にリードナーチャリングというものがあります。

 

しかしこれは明確にそれぞれ「やること」が棲み分けられており、リードナーチャリングとの決定的な違いは「獲得」と「育成」です。

 

もう少し詳しく解説します。

 

リードジェネレーションはそもそものリードを獲得し、そして顧客とのベースとなる関係構築を行うのが主たる業務内容となります。

 

リードそのものを作り上げる仕事と言ってよいでしょう。

 

しかし、リードを獲得するだけでは意味がないのです。

 

なぜならば、すでにお客様になってくれそうな人=潜在的なお得意様に、さらに深くアプローチして、お得意様になっていただくことが本当の意味でリードの獲得だからです。

 

つまり、獲得してからがスタートラインなのです。

 

このスタートラインを作る仕事がリードジェネレーションであり、対するリードナーチャリングは、獲得したリードをいかに「育てるのか」が焦点になります。

 

リードナーチャリングについては詳しく解説している記事が公開されています。こちらもあわせてご覧ください。

 

リードジェネレーション業務におけるKPIは何か

リードジェネレーションにおけるKPI(Key Performance Indicator)という考え方も重要です。

 

具体的にはリードジェネレーションにおけるコンバージョンポイント設定しましょう。コンバージョンポイントとは、獲得したい顧客との接触で、最終的に目指す「ゴール」のことです。

 

リードジェネレーションにおけるコンバージョンポイントは間違いなく「リードを獲得できるかどうか」であり、これがリードジェネレーションの成否を分けるキーポイントとなります。

 

リードの獲得=見込み客の獲得を求めるなら、獲得する顧客の「最終的な目標・ニーズ・ウォンツ」を明確にしておく必要があります。ペルソナ設定とも言えます。

 

例えば「A社のWebサイトにアクセスして資料請求をしてもらう」ことが最終目標である場合、その条件を達成するために小さな目標を組み立てていく必要があります。

 

例えば最初の達成目標は当然「ページを見てもらう」ことになります。

 

そこから

  • 「興味を持ってもらえること」
  • 「製品導入または資料請求で顧客が課題解決へのストーリーを導き出せること」
  • 「効率的な対応で、無関係の状態から『有関係』の状態を作り出す」

など、見込み客を作るため、様々な目標値を組み立てそれぞれ実践していくわけです。

 

また、リードを獲得しても、さらに「もう一歩」踏み込んだコミュニケーションが必要となります。

 

そうでなければ、せっかく集めたリードがすぐに失われてしまうからです。

 

この部分については後述するとおり、リードナーチャリング部門の担当となります。リードジェネレーションの段階ではまず上記KPIを着実に設定・実践していきましょう。

 

リードジェネレーションの方法

リードジェネレーションを行いリードを獲得するには以下のような方法があります。

 

最近はWeb上で営業できるケースも増えてきていることから、ここではリアル(オフライン)で行えるリードジェネレーションと、オンラインで主に行うべきリードジェネレーションについて分けて紹介します。

 

これらの方法は全て、この後紹介する「リードジェネレーションの流れ」のうち、オファー・コンタクトの段階で行うべきものです。

 

紹介する流れを良くお読みになり、事前準備を整えた上で実行しましょう。

 

【リアル】オフラインで行えるリードジェネレーション

  • 展示会出展による接点創出
  • セミナー開催による接点創出
  • 電話営業/テレアポでの接点創出
  • DM送付・FAX送信などを用いた接点創出
  • 飛び込み営業・訪問販売

上記は全てオフラインで行えるリードジェネレーションです。直接対面で接触できることから、ひとつずつ解説します。

 

展示会出展による接点創出

展示会出展による接点創出という方法があります。

 

主にIT・ソフトウェア関連の企業がよく用いる方法で、展示会の属性に近い見込み客へアプローチできるメリットがあります。

 

ただし、会場が東京近辺のみに限定されているケースが多いため、遠方の方にとってはハードルが高いのが難点です。

 

セミナー開催による接点創出

特に中小企業でよく用いられる手法で、参加者の数が限られることから、効率よく潜在層を刈り取りたいときに有効です。

 

一般的な手法としては、自社Webページで告知をし、そこから集客する方法が一般的です。

 

電話営業/テレアポでの接点創出

いわゆるコールドコールです。自社で架電業務を内製化する方法や、あるいは電話代行業者にテレアポを依頼するという方法もあります。

 

なおテレアポ代行については詳しく解説している記事があるので、こちらをご覧ください。

 

いずれの方法でも電話セールスが獲得してきた顧客に対して、リスト作成、資料請求、ヒアリングなどの対応を行い、お客様から同意を得た上で、営業担当者(リードナーチャリング担当)に引き継いでいくことになります。

 

DM送付・FAX送信などを用いた接点創出

DM送付・FAX送信などを用いた接点創出も有効です。

 

ただしこちらは匙加減をひとつ間違うと、企業イメージの毀損につながる恐れもあるため、十分に留意しましょう。

 

送付する文章や送信頻度なども、可能な限り検討に検討を重ね、慎重に行います。

 

飛び込み・訪問営業

飛び込み営業や訪問営業もリードジェネレーションの中では一つの方法と言えるでしょう。

 

見込み客の潜在層に直接アプローチできるため、効率的ではあります。

 

ただ、飛び込み営業や訪問営業は、基本的に成果が出にくいことが多い印象です。

 

飛び込み営業や訪問営業は、あくまでも「今は買わない」と断られた場合に、次の段階に進むために行うもの、という考えが重要です。

 

【WEB完結】オンラインで実践可能なリードジェネレーション

最近のテレワークやインターネット上のやり取りの増加を踏まえて、オンラインで実践可能なリードジェネレーションについて解説します。

 

インターネット上・オンライン完結で実践可能なリードジェネレーションには、以下のようなものがあります。

  • SNSを利用したリード獲得
  • オンラインセミナー
  • CRMツールを活用したリード獲得

特に重要なのがSNSを利用したリードジェネレーションです。

 

SNS系の用語で「バズった」という言葉がありますが、これは「多くの人に見られた」という意味で使われます。

 

バズ=多くの人が見てくれたということなので、多くのリードが獲得できる可能性があります。

 

特にWeb関連企業が自社の潜在顧客へ向けたアプローチやバズツイートなどを行うことにより、リード獲得・リードジェネレーションに成功している事例が最近は目立ちます。

 

その他、自社のCRMツールに蓄積されたデータから、過去の単発顧客を潜在顧客に再び復帰させるという、ある種のリードジェネレーションもあります。

 

この場合は、社内にいるアカウントプランナーと連携し、顧客属性の洗い出しや、マーケティング施策の立案、キャンペーンの企画などをリードジェネレーション部署が主導します。

 

また、リード獲得後にフォローアップをするリードナーチャリングにおいても、リードの属性分析や、リード獲得後の動向調査のために、CRMツールを活用するのもよいでしょう。

 

【具体例つき】リードジェネレーションの流れ

ここからは具体例を交えつつ、リードジェネレーションの具体的な方法や作業工程について解説していきます。

 

リードジェネレーションの流れは具体的に、以下の通りです。

  • 名刺データ等の収集
  • 属性の洗い出し
  • ニーズの特定
  • ターゲティング
  • オファー・コンタクト
  • リードナーチャリングへ接続

ひとつずつ解説します。

 

名刺データ等の収集

まずは名刺データ等、アプローチ先の情報収集を行いましょう。

 

リードジェネレーションは、相手の情報がなければ始まりません。相手に関する情報を収集しましょう。

 

収集した情報を取捨選択して、リードジェネレーションの具体的なステップに入っていくイメージです。

 

属性の洗い出し

続いて、属性の洗い出しを行いましょう。

 

先ほど得られたアプローチ先の情報を元にターゲットとなる企業の情報を精査し、どこにアプローチすれば自社プロダクトを効率的に営業できるかを考えます。

 

言うなれば自社のプロダクトで解決できそうな課題を抱える傾向にある属性を洗い出す、といったイメージです。

 

ターゲット企業の情報はWebサイトやIR情報などから取得できますが、企業の公式サイトから情報を取得するよりも『企業の口コミサイト』から情報を収集した方がより精度の高い情報が手に入るケースもあります。

 

ターゲティング

属性の洗い出しである程度ターゲットが絞り込めたら、続いて精密なターゲティングを行いましょう。

 

ターゲットとなる会社がどんな仕事をしている会社であるかをリサーチし、また決裁権者や窓口となる人物がどのようなポジションに属している人であるのか、徹底的に把握します。

 

相手を深く知ることは、その後のオファーの成功率を上げることと言って差し支えありません。

 

たとえば、ターゲットの決裁権者が部長職で、部下が10人いる場合、部下の育成や管理といった部分で課題を抱えていると容易に推測できます。

 

これらの課題に解決・アプローチできる武器を持ってリードジェネレーションを行うことが重要です。

 

ちなみに、ターゲットとしたい市場がすでに業種やポジションで細分化されている場合は、それぞれの市場をキーワードで絞り込みます。

 

例えば、「ファッションECサイトの月間取引額が100億円以上ある」「地方都市にある通販大手で年間売上高が1,000億を超える」といった具合です。

 

こうした情報をもとに、リードを獲得すべき属性を設定します。

 

ターゲットの市場価値や、獲得すべきリードの属性がわかっていることで、次に取るべきアクションが明確になるので、より具体的なターゲットの選定が可能となります。

 

オファー・コンタクト

具体的には、リードを獲得した直後に、プロダクトの良さや担当者の熱量を伝えることです。

 

リード獲得直後は、相手が興味を持ってくれるタイミングで、かつ、すぐアクションを起こしてもらえるという絶好の機会です。このチャンスを逃す手はありません。

 

ここで大切なのは、いきなり商談をするのではなく、あくまで「お問い合わせいただいた方への連絡」に留めることです。

 

最終的な商談を行うのはリードナーチャリング担当や、その先の部署の仕事です。

 

リードジェネレーションにおけるファーストコンタクトの段階ではいきなり本題に入るのではなく、まずは自社を認識してもらい、信頼関係構築のスタートラインに立つことが重要です。

 

リードナーチャリングへ接続

リードを獲る(ジェネレートする)だけで満足してはいけません。

 

獲得後はリードが育つまで、しっかりフォローすることが大切です。

ここからは、リードナーチャリングの部署に情報やリードを引き継ぐようなイメージです。

 

リードジェネレーションのメリット

リードジェネレーションを行うことによるメリットを解説します。

 

未開拓ユーザーの発掘

まずは未開拓ユーザーの発掘です。

 

未開拓ユーザーはそもそも自社が取りこぼしている顧客層です。本来営業をかけられるだけの状況にはありません。

 

しかし、リードジェネレーションによって未開拓ユーザーが発掘できた場合、一度顧客になってしまえば、その後の継続的な売上拡大が見込めるため、極めて重要な意味を持ちます。

 

営業効率の向上

次に営業効率の向上です。

 

見込み客の潜在的なニーズを掘り起こせるため、最終的にコンバージョンレート・成約率に跳ね返る可能性が高く、全体的な営業活動の効率化が図れます。

 

セールス部署のモチベーション向上へ寄与

さらに、営業担当者・セールス文章のモチベーション向上にもつながります。

 

リードジェネレーションで獲得した見込み客は、リードナーチャリングを経て営業担当者が積極的にアプローチをかけやすい顧客へ変化します。

 

このことは、営業担当者の離職率低下にも寄与すると言ってよいでしょう。

 

リードジェネレーションのデメリット

リードジェネレーションを行うことのデメリットを解説します。

 

とはいうものの、さほどリードジェネレーションを行うことのデメリットは見られません。

 

あるとすれば、リードジェネレーション担当部署を設置することによる、人件費などのコスト負担が大きいということでしょう。

 

予算規模によって差はあるものの、一般的な会社の場合、リードジェネレーション部署の新設によって人件費など数十万円〜数百万円の費用がかかるケースもあります。

 

また、会社の規模によって営業担当者が1人しかいない場合や、営業担当者が複数いる場合でも、それぞれに別の案件を任せる必要がある場合には、どうしても一人当たりの負荷が大きくなるため、リード獲得のための時間的・人的リソースの捻出も難しくなります。

 

またリード獲得後のフォローアップにはリードナーチャリングから実際の商談獲得に至るまで手間と時間がかかるため、営業部門に余裕がないとリードジェネレーションの後の十分な対応ができない点も見逃せません。

 

リードジェネレーションに関するよくある質問

ここではリードジェネレーションに関連するよくある質問をまとめました。代表的なものを3つピックアップしてご紹介します。

 

Q:弊社は営業担当者が多くないのですが、リードジェネレーションをしてもいいですか?

A:営業担当者が少ない組織でも、リードジェネレーションは可能です。

 

ただし、リードジェネレーションの担当を決めて、リード獲得に向けた体制を事前に整えておく必要があります。

 

Q:社内でリードジェネレーションの専任者を置くのは難しいです。どうすればよいでしょうか?

A:社内でリードジェネレーションの専任者を置けない場合でも問題ありません。

リード獲得に向けては、以下の2つの方法があります。

 

  • マーケティングオートメーションツールを導入して自動化
  • CRMツールを活用して、データベースに蓄積された顧客情報をリード獲得用のデータとして活用

 

いずれの方法にしても、リード獲得のためのシナリオ設計をしっかりと行い、それに沿って実行することで効率的にリードを獲得していくことが可能です。

 

Q:総合的にリード獲得を効率化するにはどうしたらよいですか?

A:商談のアポイント調整を効率化するという方法があります。

 

たとえば、調整アポの利用がおすすめです。

 

調整アポとは、自社・相手先双方のスケジュールで空いている日程を自動的にすり合わせ・結びつける仕組みを持つサービスです。

 

リードジェネレーション_調整アポ

簡単に言えば秘書チームや営業担当者が直接顧客と日程調整を行うのではなく、機械が「◯日に打ち合わせをしましょう」という約束を取り付けてくれる機能です。

 

これを使えば、忙しいときも無理なく商談の日程を調整することができます。

 

まとめ

リードジェネレーションは営業効率やセールスの成績アップのため、必要不可欠な存在です。

 

今回ご紹介してきたように様々な方法があり、またリードナーチャリングに接続することにより、顧客の成功体験はもとより、自社の営業成功体験にも大きく寄与する存在です。今後は業種を問わず、リードジェネレーションの持つ役割が大きくなることが予想されます。

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