スマートファクトリー化で競争力の高い工場を目指そう

業務効率化は、生産業の現場でも必須となってきました。
 
さまざまな役割を担う大きな機械や長年の訓練の末に習得した職人技などの資産を、最大限に利益へとつなげるためには、スマートファクトリー化が欠かせません。
 
この記事では、生産業におけるスマートファクトリーについて解説します。
 

スマートファクトリーとは「工場のデジタル化」

2011年にドイツで「インダストリー4.0」が提唱されました。
 
出典:2016年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)
 

インダストリー4.0は、「第4次産業革命」という意図が含まれており、デジタル化による革新により、新時代の産業のスタイルが推奨されていて、そのなかに「スマートファクトリー」が組み込まれています。
 

工場のスマート化で利便性や効率性が高まる

「スマート」とは、コンピューターやインターネットなどのテクノロジーを用いて、より便利さや効率性を持たせる仕組みのことです。
 
工場がスマート化すると、各機械のデータや職人のノウハウをデジタル化し、より使いやすくなります。
 

個別工程だけでなくプロセス全体を最適化できる

スマートファクトリー化によって、IoTやAIを最大限に活用し、工場の機械だけでなく、配送・販売・育成・経営などとも上手に連携する仕組みを構築できます。
 
すべてのプロセスをひとつのデータとして扱うことで、製品のコストダウン、生産性のアップ、人為ミスの減少など、期待できる効果は工場経営にかなりよい影響を与えることでしょう。
 

スマートファクトリーが注目される背景とは

次に、スマートファクトリーが注目される主な2つの背景をご紹介します。
 

製造業の人手不足問題を解決できる

日本の工場の現場では、超高齢化社会により深刻な人材不足の問題に継続的に悩まされています。
 
経済産業省の「ものづくり白書」によると、パンデミック前の2019年も最新の2022年も、人材不足の課題について言及されています。
 
熟練した技術を持つ職人のノウハウを引き継ぐことが緊急な課題です。
 
職人技の継承は、長い期間にわたる訓練を経て体得しなければなりません。
 
技術の継承はアナログな作業であり、これまではデジタル化による解決を目指していませんでした。
 
スマートファクトリーによる大きなイノベーションにより、職人技をデータ化して訓練の効率を上げることが可能になっています。
 

高品質な製品製造プロセスへの転換を図れる

また、安さを武器にしている、海外産の製品が脅威となりつつあります。
 
安さだけでなく、製品の品質が年々向上しており、販売の拡大の障害となりかねません。
 
スマートファクトリー化を促進させて、効率的に高品質の製品製造プロセスへの転換を図ることも急務となっています。
 

スマートファクトリー化することのメリット

スマートファクトリー化することのメリットを3つ解説します。
 

生産工程の可視化

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出典:旭鉄工株式会社 | J-GoodTech
 

スマートファクトリー化により、生産性が大きく向上します。
 
工場のデジタル化により、工場内のそれぞれの機械の稼働状況をデータで可視化でき、ボトルネックとなっている工程を改善したり、機械の故障などの重大なエラーを未然に防いだりしやすくなりました。
 
リアルタイムで稼働状況を確認できるだけでなく、リモートで蓄積した製造実績データなどにアクセスすることも可能です。
 
迅速な経営判断が求められるなか、デジタル化されたデータのエビデンスによる裏付けをもって決定が下せる仕組みがあると、経営陣にとって大きな助けになります。
 
これまでは、「それぞれの機械の中でデータを活用していただけ」という工場も多くあったことでしょう。
 
デジタル化を進めると、ほかの機械とも連携ができ、より大きなスコープでリソースの配置や生産のプランニングが可能になるのもメリットです。
 
より柔軟に生産プロセスの動静を改善し、コスト減や効率アップに直結させられます。
 
カメラやセンサーを活用するなら、生産プロセス内で起こりうるエラーを未然に防止する対策も立てられるようになります。
 
機械が不具合を起こしはじめてから慌てて復旧作業をするのではなく、ラインが止まってしまう前にアラートが受け取れるのです。
 
事前に対応をはじめることで、ロスを減らしたり生産停止を避けたりできるようになり、不要な生産減少をなくせます。
 

技術継承のデジタル化

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出典:GEMBA – “現場”の未来を切り拓くメディア
 

また、職人の技術の継承も効率化できます。
 
IoTやAIの活用によって、職人が感覚的に身に着けてきた技術やノウハウもデジタルデータとして取り出せるようになりました。
 
データを解析すると、より技を習得しやすくなります。
 
職人技を必要としていた作業を再現できるように、AIを搭載したロボットに担わせることも可能になります。
 

コスト削減

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出典:デンソー、世界130の工場をIoTでつなぐ Factory-IoTプラットフォームを開発 |DENSO – 株式会社デンソー
 

スマートファクトリー化により、それぞれの機械単位で効率性を求める時代は終わり、生産のプロセス全体を統合的に管理できるようになります。
 
さらなる効率化を図ることで、コスト削減や品質向上へとつなげられます。
 

スマートファクトリーを導入する

スマートファクトリーを自社に導入し最大限にメリットを活かすためには、データの利用を入念に計画し、企業全体として取り組むことが肝心です。
 

データを最大限に活用する

スマートファクトリーには、データを収集・蓄積・利用する仕組みが必要になります。
 
機械などから収集して溜め込んだデータは、ただその機械やラインのみで使用するわけではなく、工場全体や企業全体で活用します。
 
そのため、スマートファクトリーへの転換後には、データを利用しやすくするために、これまで個々の機械が出していたデータとは異なる形式で情報を収集しなければならないということも多くあります。
 
利用価値の高いデータを収集できるように、前もってよく検討して、どのように有意義な活用をしていくのかを把握しておくとよいでしょう。
 
スマートファクトリーでは、データ連携のためにあらゆる機械をネットワークに接続しなければなりません。
 
社内のセキュリティポリシーをしっかりと定めて、漏洩やマルウェア感染などのリスクがないように運用しましょう。
 

トップ主導を広げて全体の効率化を目指す

スマートファクトリー化は、局部的な変更だけでなく、全体的なデジタル化を目指すことで、生産や販売の可視性が高まるので、より効果的です
 
ラインごとや工場ごとの責任者だけでなく、もっと視野を広げ社内全体のプロジェクトとして進めなければなりません。
 
企業ごとの中長期的な戦略や課題目標に応じて、優先してデジタル化するパートを決められるでしょう。
 
コストや投資効果に見合った成果を得るために、スマートファクトリー化の対象範囲をどこまでにするかなどの重要な決定も、トップ主導で進めるべき項目です。
 
スマートファクトリー化の各フェーズでは、生産力アップやコスト削減などの目標にきちんとアプローチできているかどうかの確認が必要です。
 
トライアルを繰り返して、スマート化のメリットの最大化を目指しましょう。
 

スマートファクトリー導入事例「株式会社IBUKI」

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出典:工場デジタル化| 株式会社IBUKI
 

山形県に本社を構える株式会社IBUKIは、金型を製造し販売している会社です。
 
スマートファクトリー化により、「DenDenmushi」(デンデンムシ)と名付けられたシステムで、工場の職人技術を効率的に伝承することに成功しています。
 
熟達した技術者が長い年月をかけて体得したノウハウをデータとして可視化するために、IoT技術を駆使しています。
 
職人がなかなか言葉で説明できない金型内部の状態を、センサーでデータ化することで可視化に成功しました。
 
温度センサー・圧力センサー・変位センサーで、熟練者だけが感じ取れる金型の状態を若手の技術者でも把握しやすくなり、技術の移行がしやすくなっています。
 

まとめ

スマートファクトリー化は、工場を運営する中小企業の業績を一気に変革できるチャンスです。
 
日々ただ垂れ流していたデータを連携させるシステムによって、コストカットや生産性向上が可能になります。
 
クラウドサービスの導入などで簡単にはじめられるスマート化からはじめて、メリットを最大化させていきましょう。

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