インサイドセールス
IS必修のBDRとは?基本的な考え方から具体的な手法&想定ターゲット層まで分かりやすく解説
最近各所で導入が進む新しいマーケティングの考え方である「インサイドセールス」は、大まかに
- BDR
- SDR
の2つに分けられます。
その中でも特に新規営業・アウトバウンド型のマーケティング手法と呼ばれるのがBDR(Business Development Representative)です。
とはいえこの考え方は昨今急速に広まっているインサイドセールスの枠組みのひとつであり、なかなか概要や実際の手法を理解できていないという方も多いでしょう。
そこでここではBDRについて、基本的な考え方から具体的な手法・想定するべきターゲット層まで徹底的にわかりやすく解説していきます。
【前提】BDR=アウトバウンドな新規開拓型インサイドセールス
前提条件としてBDRは、アウトバウンドな新規開拓型のインサイドセールス手法です。
つまり新規開拓営業でもあります。具体的には各BDR担当者が見込み客に対して「密」なアプローチを行い、最終的に自社の新しい顧客を獲得するための一連の流れ・考え方のことを言います。
ただし大前提としてインサイドセールスは文字通り、内勤の営業担当部署です。
実際に客先まで足を運ぶフィールドセールス担当者へ的確に「パス」を出すための部署であることから、新規開拓と言っても飛び込み営業をするようなものではありません。
MAツールや各種効率化ツールを駆使することにより、新しい顧客に自社を認知してもらいそしてフィールドセールス担当が商談をできるようになるまでの「お膳立て」をすることが目的です。
BDRの基本的な考え方
BDRの基本的な考え方について解説します。具体的にBDRを構成するのは以下の3つの要素であり、それぞれ理解しておく必要があります。
顧客との新たな出会いを創出する
新規顧客との「新たな出会いを創出」することは、BDR担当が最も達成すべき事柄です。顧客との関係性において、最もスタート地点に近い部署でもあります。
ここで創出に成功した顧客は、後述するような様々な理由によって高収益・安定的な顧客になる可能性が高く、自社の価値創造・ブランディングに大きく寄与します。
ピンポイント型営業の考え方
BDRはアウトバウンド型営業といえど、従来の飛び込み営業のように無計画に行って良いものではありません。
営業の効率化が至上命題であるインサイドセールス部署にとって、これほど効率が悪く無意味なものはないからです。
BDRはピンポイント型営業の考え方を踏襲しており、例えば後述するような大企業や官公庁などをターゲットとして「名指し型の営業」を行うのが考え方としては一般的です。
ABMとの相性は抜群
これは一言で言うと、企業が保有する「情報資産」をもとにマーケティングを行うという方法論です。
顧客の課題・予算感・過去の購買履歴といったものをデータ化し、それらをマーケティングに活用することをいいます。
例えば、自社が保有するデータベースに蓄積されている顧客のプロフィールや購入履歴などのデータをマーケティングに利用することで、より高い成約率・顧客満足度を狙うといった考え方です。
顧客に「刺さる」提案が可能なことから、顧客の過去・現在・未来を見通して最適な提案・プロモーションを行うことが可能です。
結果として長期にわたる取引に発展する可能性が高く、安定的な収益確保につながります。
この「顧客の情報を細部まで分析し、集中的にアプローチを行う」考え方はBDRとの相性が良く、すでにアカウントベースドマーケティングを導入している企業・営業チームはBDRの考え方が浸透しやすいといえます。
BDRのメリットは「安定&高単価」
BDRを実践することにおけるメリットを解説します。
一言で言ってしまえば「安定&高単価」がBDRにおけるマーケティング活動の結果として得られます。
その他以下のようなメリットがあります。
一点集中型の営業で高単価案件を狙える
先ほど概略でも解説した通り、一点集中型で新規開拓営業を行うのがBDRの基本的な考え方です。
これにより薄利多売の考え方ではなく高単価案件をじっくりと狙うことができます。
また、従来のように「多くの営業担当が集めた雑多なリストで、とりあえず電話をかけまくって営業をかける」というようなやり方よりも、一社に対して時間と労力をかけ、しっかりと営業を行うことができるため、結果的に高単価での契約が見込めます。
これが結果的に営業工数削減に繋がるため、営業担当一人当たりに対する売上がアップしやすくなります。
エンタープライズ企業への営業で安定性を狙える
BDRが適しているのは大企業やいわゆるエンタープライズ企業と呼ばれる大手企業です。エンタープライズ企業とは、大規模な組織体で動く企業を指します。
BDRでは集中型の営業スタイルを取ります。
よって大手企業・エンタープライズ企業へのアプローチも充実した事前調査・分析によって対応できることから一般的な営業スキームでは獲得しえなかったような安定性のある高収益の営業獲得が可能となります。
効率的な営業活動が可能に
一般的に営業部隊がさほど多くはない少数精鋭型の組織や中小企業では、営業担当者が数人~十数人程度しかいないことも珍しくありません。
そうなると、営業担当者としては薄利多売型のような無計画な飛び込み営業で会社・法人を回るのは非常に難しく、結果的にはどうしても効率の悪い営業活動になってしまいます。
しかし、BDRをうまく導入すれば、営業担当者がより高い効率でエンタープライズ企業への接触を図ることができます。
結果的に営業効率の向上と、成約時の安定性のある収益が見込めるわけです。
BDRのターゲットは?考え方まとめ
BDRのターゲットは具体的に
- 大手企業
- cxo
- 官公庁
の3つに分かれます。それぞれについて考え方をまとめてみました。
大手企業
大手企業への売り込みはここまでご紹介している通り、BDRの得意分野です。
もちろん、BDRの取り組みは中小零細企業にも一定程度、有効です。しかし、より効果的なのはやはり大手企業の新規開拓営業です。
その理由は「大企業の市場規模」であり、これに尽きます。
大企業ということは、営業に成功した際の利益・受注件数も大きいということでもあります。
特にSaaSなど、一般的にソフトウェアの導入件数(アカウント数)が多くなればなるほど利益が上がるタイプの企業・プロダクトの場合、大手企業に時間をかけてアプローチした方が結果として得です。
CxO(役員)
CxOレターといって、大きな決裁権を持つ役員へ向けて名指しで手紙やアプローチを個別に行い、そこから営業に繋げるという手法も取れます。
これはBDRの中でも特に特徴的なスキームと言ってよいでしょう。
一般的に、役員には
- CEO(最高経営責任者)
- CFO(最高財務責任者)
- CTO(最高技術責任者)
- CMO(最高マーケティング担当者)
などがあります。
上記のような役員は社内でも絶大な決裁権・影響力を持っており、個別にアプローチをすることで企業全体として契約が獲得できる可能性も十分にあります。
官公庁
BDRのターゲットには官公庁もあります。
こちらもやはり大企業と同様に、関係性がゼロの状態から営業を行うには難しいものがあり、高精度な分析や情報収集を行ってじっくりとアプローチする必要があります。この時、BDRの真価が発揮されます。
一般的な企業と比較して競合も多く、またカスタマージャーニーも通常より距離のある官公庁であってもBDRで関係構築を行うことにより契約に結びつけられる可能性が高くなります。
なお言わずもがな官公庁の予算は一般的に「国家予算」から出ているものであり、大規模な事業を受注できるチャンスが広がります。
BDRの具体的な手法まとめ
BDRの具体的な手法をまとめていきます。
具体的には以下のような方法があります。
- ダイレクトメール(DM)による営業戦略立案
- セミナーや勉強会の企画・運営
- SNSでのファーストコンタクト
- 新聞・雑誌等紙媒体への露出
それぞれ見ていきましょう。
ダイレクトメール(DM)による営業戦略立案
基本的にBDRが取り組むべきことは、アプローチを行うべき顧客の把握と、そこから類推できるニーズの抽出です。
そのためにまず行うべきことが、顧客となりうるターゲット層に対して「ダイレクトメール(DM)」を活用し、コンタクトを取ることです。
とはいうものの一律して生成されるようなものでは意味がありません。
BDRはあくまでも個別の営業手法がメインです。
よってダイレクトメールと言っても、相手の情報を分析・取り入れたオリジナルのものを送付するようにしたいところです。
セミナーや勉強会の企画・運営
業界・業種に関連する専門家を講師として招き、あるいは自社のリストを講師として立て、ターゲットとしたい企業に対して招待状を出すという方法もあります。
ターゲットとしたい企業が持つ課題を解決できるような高品質なセミナー・勉強会を企画立案することにより、より精度の高いファーストコンタクトが実現できます。
セミナーや勉強会の企画運営から実際の招待の送付、日程調整、当日の接遇まで、BDR部署がワンストップ対応することにより、情報分析や顧客に対する自社のアピールが可能となります。
SNSでのファーストコンタクト
昨今は大手企業や官公庁でもSNSを通じて、広く情報共有を行っています。
SNSでのファーストコンタクトも、ひとつのBDR手法として捉えてよいでしょう。
公式アカウント同士でのやり取りからビジネスに繋がった、という事例はここ10年ほど、枚挙にいとまがありません。
新聞・雑誌等紙媒体への露出
オンライン全盛時代といえどもまだまだ紙媒体の影響力は絶大であり、紙媒体へ掲載することは、裏を返せばBDRの最重要事項のひとつと言えます。
掲載された紙媒体を実績としてアプローチすることにより、競合他社よりも優位な状態でファーストコンタクトが実現できます。
実際に、BDRが実施する主な紙媒体への露出手法は以下の通りです。
- 業界専門誌
- 新聞(全国紙)
- 新聞(地方版)
- 新聞(経済紙)
- タウン誌
- フリーペーパー
ターゲットの属性に応じて露出すべき媒体は異なります。
最も反応の良さそうな媒体を分析・企画することもBDR部署の大切な業務です。
まとめ
インサイドセールスの中でもアウトバウンド・新規開拓型マーケティングであるBDRについて、わかりやすく解説してきました。
BDRの重要な部分は何といっても新規顧客との接点創出です。
この時、限られたリソースの中で可能な限り多くのファーストコンタクトを実現するには日程調整の効率化が重要です。
例えば調整アポであれば初めて接触する相手であっても、直感的に自社の対応可能な日程を提示することができ、顧客にストレスをかけません。
またヒューマンエラーなどによるスケジューリングミスや抜け漏れも未然に防げるため、より印象の良い状態でコンタクトが可能となります。
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