SPIN営業で潜在ニーズを顕在ニーズへ!商談成約に導く4つの質問と事例を徹底解説

営業活動において重要なことは、顧客が持つ悩みや感じている課題などを話術・トークによって引き出し、潜在ニーズを顕在ニーズに具現化することと言ってよいでしょう。

 

そして顧客の課題を正確にヒアリングできることは、ひいては営業効率の向上や成約率の向上に大きく寄与します。

 

そんな営業上のヒアリングに使える手法としてSPIN営業というものがあります。ここでは顧客の潜在的課題を引き出すための手法・フレームワークであるSPIN営業について分かりやすく解説していきます。

 



SPIN営業とは「顧客の潜在的課題」を引き出す手法

SPIN営業は

  • Situation
  • Problem
  • Implication
  • Need payoff

の4つの要素をもとに顧客の潜在的課題を引き出す営業手法です。

 

システマチックな考え方やフレームワークというより、どちらかと言うと話術のようなものに近いものがあります。

 

元々外国人行動心理学者のニール・ラッカムが確立した営業手法で、述べ35,000件以上の商談を分析した結果に基づいて作られています。

 

1990年代初頭にはすでに日本語訳された書籍が販売されていたため、平成初期には既に独学で導入している営業担当者も見られました。

 

しかしインサイドセールスや、より成約率の高いフィールドセールスが求められるようになった昨今、再び注目されている手法でもあります。

 

SPIN営業の4つの要素

SPIN営業術_4つの質問
 

SPINはこれから説明する4種類の質問を投げかけることによって顧客の潜在的な課題を導き出し「顧客自身がどのような課題を抱えているか」に気付いてもらうためのフレームワークです。

 

潜在ニーズを掘り起こして顕在化することで、営業の成約率が高くなるクロージング手法のようなものと言っても良いでしょう。

 

具体的には以下のような質問があります。

 

なお前提として営業担当者が「コールド」、つまり顧客に関する情報がない状態ではSPIN営業は実施できません。

 

顧客と一緒に悩んでいては意味がないからで、あくまでも営業担当者は質問をしながら相手を誘導するという立ち位置を忘れてはならないポイントです。

 

そのため、事前に営業先・顧客の情報は収集しておくことが肝要でしょう。

 

また顧客が既に抱えているであろう課題についてもある程度見当をつけておくと、効率的な質問が可能となります。

 

Situation:状況質問

まずは顧客にも状況を整理してもらうため、顧客が置かれている現状や立場についての質問を行うことになります。

 

この時に使うのが状況質問です。シチュエーションの把握と言い換えても良いでしょう。

 

この時セールスは開始せず、あくまでも雑談やアイスブレイクのようなイメージで接触すると相手が無料の警戒心を抱くことを回避できます。

 

業界・業種を問わず、成績の良い営業担当者の多くがアポイントの最初、数分間で雑談を行うのはこのような意味があると考えても良いでしょう。

 

つまり彼らは、営業・アポイントの中で自然にアイスブレイクと状況質問を組み合わせ、顧客の現況を確認しているというわけです。

 

ちなみに、既存顧客であっても状況は刻一刻と変化する可能性があります。具体的には担当者の直属の上司が社内人事異動により変更になったばかりで、購買プロセスが若干変更になっているといったケースが相当します。

 

このような場合は従前どおりのアプローチだと、上手に顧客のニーズを聞き出すことができず、結果としてアポイントが不発に終わる可能性も否定できません。

 

そこで、接触の度に状況質問を挟むような癖をつけておくと良いでしょう。

 

ちなみに営業・商談担当者が、ある程度顧客と関係性を構築できておりフランクなやり取りが許される場合、よく使うフレーズとして「最近、どうですか?」といったものがあります。

 

これも広い意味では状況質問の一つと言って差し支えはありません。心理学的にはこれをオープンクエスチョンと言い、自由に回答できるタイプの質問だからです。

 

この回答の中に様々な状況や現在の課題・担当者の立場などが含まれることが往々にしてあることから、最初の入り口としてこの質問を使うケースが多いのです。

 

Problem:問題質問

質問の回答を精査して

  • もしかしたらこのようなところに問題があるのではないか
  • このようなところでお困りではないか

など様々な質問を行うのがこのフェーズ・問題質問です。

 

ここである程度質問を絞ることも可能ではありますが、より顧客の満足度を向上させ信頼感を得るためには、多少広めのレンジで質問を投げかけるのがコツです。

 

例えば業務に直結する具体的な悩みや課題についてのヒアリングはもちろん必要です。しかし、状況が許せば

 

「それだと毎日残業になってしまっていませんか?」

「今伺ったお話だと、毎日帰りが遅くなっていますよね。ご家族との時間があまり取れていないのではありませんか?」

 

など、質問を行うことによって、担当者がより「この問題は解決せねばならないものだ」と認識してくれることにつながるケースもあります。

 

1回あたりのアポイントの時間配分としては、前段の状況質問と問題質問に6割程度の配分をおいても決して問題はありません。

 

顧客から情報を引き出すことが何よりも営業で重要だからです。

 

Implication:示唆質問

状況と現在の課題が分かったら「その課題を放置すること・また解決しないこと」によってどのような問題が起こり得るか、どのようなメリットが発生しうるか?について質問という形で相手に情報を与えるようにしましょう。

 

この時、あくまでも重要なのは説明やアドバイスをするのではなく、質問という形で相手に課題について気づかせることです。

 

話法としては

 

  • 私は御社の詳細な機微についてまでは存じ上げませんが、お話を伺う限りこのような問題が出てきませんか?
  • お話を聞くとこのような問題がありそう、と言いますか、既に問題が起きていそうな気がするのですが、どうでしょう?

 

といったものが考えられます。

 

先ほども述べた通り、状況が許すなら担当者個人が抱えていそうな問題についても示唆することで、担当者個人の購買に対する熱量がアップする可能性があります。

 

この示唆質問を効果的に使用することで、いわゆる「他人ごと」ではなく「自分ごと」として問題・課題を捉えてもらう効果が期待できます。

 

最終的な購買プロセスや稟議フローのトップには担当者よりも上席・上役が存在するケースも往々にして想定されるものの、稟議において、担当者の熱量が高いに越したことはありません。

 

Need payoff:解決質問

最後に行うべきクロージングに最も近い質問が解決質問となります。

 

この時重要なのは、売り込みではなくこの「課題が解決できたらどんなゴールが待っているか?」など、将来の展望を想像しやすいような質問を行うことです。

 

この質問によって顧客はより具体的に「問題解決をしなければならない」という認識に切り替わる事となり、この瞬間こそが自社サービスの売り込みを行う最も適したタイミングと言えます。

 

ただし重要なポイントとして、解決質問の際に「自社サービスに関連しない方法による問題解決を提起」するのは避けることがあります。

 

あくまでも営業担当者の目的は契約・受注を獲得することであり、またその質問を基に顧客が別の解決方法を導き出してしまうのは営業成績に直結しないからです。(ただのいい人で終わってしまいます)

 

他方、目先の利益ではなく長期的な信頼獲得を狙うため、あえて自社サービスによらない解決方法を提案するという上級テクニックもあります。

 

これはどちらかと言うと目先の営業成績ではなく長期的に担当者個人レベルでの結びつきや関係構築に役立つテクニックですが、これは本稿における本質ではありませんので、ここでは割愛します。

 

SPIN営業の想定事例

ここからはSPIN営業の想定事例について解説していきます。

具体的には以下のような事例が想定されます。

 

事例1:WEB集客支援の訴求

最初の事例としてWEB集客を支援するサービスを提供している企業が、SPIN営業でクライアントからニーズを聞き出し、集客支援サービスを訴求につなげるという想定で事例を確認していきましょう。

 

まず先方担当者との打ち合わせの際「最近はWEB集客のご調子はいかがですか?」などと聞いてみたとします。これが状況質問にあたります。

 

この時、相手からおおよそ現場の案件獲得には満足しているものの、以下のポイントでお困りのようだということがわかったと仮定します。

  • 売上は出ているが、資料請求数や問い合わせ数がなかなか伸びない。
  • 問い合わせへ即座に対応できていないのが原因かもしれない。
  • 顧客のリピート率があまり高くなく、定着率が低い。

この原因を探るため、続けて「話を聞いている限り、レポート作成や効果測定に時間がかかっているのでは?」という仮説を導き出し、顧客に質問してみます。

 

この時「そうかもしれない」という回答があれば、問題質問にも成功しています。

 

ここで少し相手の課題を因数分解して、分かりやすくする示唆質問を投げかけます。

 

具体的には「その状況だと、既存顧客への対応に時間が取られて新規の対応や満足度の高い対応ができていないのではないか」という内容を含みます。

 

この段階で相手の課題を適切に掘り起こせている場合、顧客としては「そうそう、そういうことなんだ。何か解決する方法はないだろうか?」といった逆質問が出てくるケースもあります。

 

ここまで来たら解決質問として「もし仮に弊社で御社の効果測定やレポート作成業務を一部でも手伝うことができれば、状況は解決するのではないか?」と投げかけます。

 

ここで同意が得られた場合、SPIN営業はほぼ成功したも同然です。

 

後は課題解決を二人三脚で行うため、ぜひ弊社の効果測定やレポート作成業務などの業務支援サービスを利用してみないか?という訴求を行うことになります。

 

ここまでで相手の問題がきちんと掘り起こされており、課題解決のためのメソッドが明確化されているため、顧客としてはクロージングを受けやすい状態にあると言えます。

 

事例2:社内インフラ導入の訴求

もう一つ事例を確認しておきましょう。ここでは仮定として、社内インフラ(支給PCやデータ共有システム)が老朽化していて業務がうまく回らず、困っている顧客へ問題を提起しながら自社商材である「クラウド型の社内インフラツール」の導入訴求を行う例を解説してみます。

 

まずは先ほど同様に状況質問を行いましょう。

 

具体的には「最近、社内ネットワークのレスポンスが悪くて、業務に支障をきたしたりしませんか?いえ、実は最近ご相談をいただくことが多くて…」といった内容になります。

 

ここで先方が「確かにそうかも」といった反応を見せれば状況質問と問題質問の成功です。

 

(※このように実際の会話の流れの中で状況質問と問題質問を、1セットにするケースも決して間違いではありません。)

 

続いて「それだとシステムの反応が悪い事で却って人件費が高上がりになってしまったり、そもそも残業が増えてしまいますね。」などと、顧客が抱える問題点を指摘・解消するための示唆質問をします。

 

これで顧客が「たしかにそうだ」「なんとかしたい」といった反応を見せた場合、クロージングのための課題解決提案(質問)へとつなげるために、さらに示唆質問を続けます。

 

「やはりそうですよね。そのようなご相談をいただくことが多いので、もしかして御社も、と思ったのですが。ちなみに、このようなケースでは当社のクラウド型社内インフラを導入していただくと社内設備の状況にあまり影響されず、スピーディーな情報処理や共有が出来るのですが…お話を伺う限り、導入にメリットがあるように思います。いかがでしょう?」

 

と、自社のアピールを織り交ぜつつ、課題解決の提案に入ります。

 

ここで先方の反応を見ながら、状況によって再び状況質問と問題質問を適宜組み合わせることで、顧客の共感を得ながら課題を抽出し、課題解決のソリューションを提示できることとなります。

 

このように丹念な聞き取りを行い「質問」という形で課題の解決策を提案することによって、相手側は押し付けではなく、一緒に課題解決策を考えてくれていると認識してくれるようになるのです。これがSPIN営業の一連の流れとなります。

 

SPIN営業の書籍:『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』

 

SPIN営業_SPIN営業術書籍

 

著者:ニール・ラッカム (著), Neil Rackham (著), 岩木貴子 (翻訳)

 

SPIN営業をより深く本質的に理解するために役立つおすすめの書籍を紹介します。

 

『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』という書籍です。

 

SPIN営業を提唱した、ニール・ラッカム氏の書籍を日本語訳したものです。

 

この書籍は大型商談の必須テクニックである、「SPIN」考案者によるオリジナルテキストです。

 

著者のニール・ラッカムが12年をかけ、のべ35,000件のセールスを実地調査して

得られた知見や、実地検証により裏付けされたスキルやテクニックが詰め込まれている一冊となっています。

 

なんといってもSPIN営業考案者のオリジナルテキストなので、考え方や使い方が丁寧にフォローされており、SPINを身に付けたい時には必携の1冊と言えます。

 

 

SPIN営業の先にある「顧客との関係性強化」のコツ

このようにSPIN営業は、クロージングまでを一気に駆け抜けるような効率的な営業手法でありながら、成約率が高く、また押し付けがましい営業というイメージを払拭できるメリットのある営業方法です。

 

この方法の本質的な部分は「顧客との関係性強化」にあります。

 

つまり顧客との関係性を強化することで提案を通りやすくするメリットが享受できるということです。

 

そして、顧客との関係性強化にはもう一つ重要なポイントがあります。「約束を必ず守ること」と「商談日程調整をスムーズに行い相手に負担をかけない」ということです。

 

従来のアポイントの調整は秘書担当や営業担当者が顧客と何度かやり取りをして日程調整を行うのが一般的でした。しかし最近は調整アポというツールが非常に便利です。

 

SPIN営業_調整アポ

 

調整アポは、事前にスケジュール管理アプリに対応できる日程を登録しておくだけで、顧客側がその時間を狙って相談の予定を入れられる便利な日程調整サービスです。

 

予約機能もあり、さらに自社で使用しているGoogleカレンダーなどとの連携が可能なことから直近で空いている時間の確認や、スケジュールの変更も可能です。

 

営業担当者は、このサービスを利用することで、顧客とのアポイント取得がより容易となります。

 

効率的な営業活動の実現と同時に顧客満足度の向上も狙えるサービスなので、SPIN営業と組み合わせて利用したいところです。

 

SPIN営業で飛躍的な成約率の向上へ

 

SPIN営業とは、質問を上手に活用することによって顧客の課題を掘り起こし、潜在ニーズを顕在ニーズまで引き上げる手法です。法人営業を始めとする、書籍でご紹介したような大型商談に適しています。

 

またクロージングまでの時間を短縮することで、最終的に顧客からの信頼も高められる営業方法といってよいでしょう。

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