インナーブランディングで社員の意識が変わる!効果とメリットを解説
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企業には独自の理念や価値観があり、社員にそれらを共有してもらうための活動がインナーブランディングです。
自社の企業理念や価値観を共有できると愛社精神が育まれ、仕事に対するモチベーションも上がります。
インナーブランディングにはどのような特徴やメリットがあるか、実際の事例などを参考に解説しましょう。
▼目次
インナーブランディングのメリット
インナーブランディングを行った場合にどのようなメリットがあるのか、具体的に紹介します。
従業員の愛社精神が高まる
従業員が企業理念やビジョンを理解すると、自社に対する愛社精神が高まります。
愛社精神が高まると仕事に対するポジティブな姿勢(エンゲージメント)と忠誠心(ロイヤリティ)が生まれ、企業と従業員が強い絆で結ばれます。
従業員の離職を減らせる
従業員の離職や転職が多いのは、働くことに価値を見出せないからです。
インナーブランディングによって愛社精神が確立すると、企業への信頼感と仕事へのやり甲斐が生まれ、従業員の定着率が高くなります。
自社に必要な人材を採用できる
インナーブランディングで企業理念やビジョンが明確になると、新規採用で自社に必要な人材かどうかを見極めることができ、優秀な従業員を確保できます。
自社ブランドを積極的に発信できる
企業理念やビジョンにより愛社精神が育まれると、自社ブランドの商品を社員自ら積極的に発信できるようになります。
組織のパフォーマンスが向上する
インナーブランディングのメリットで最も大きなものは、社員同士の連帯感です。
企業の理念やビジョンを共有することで連帯感が強固になり、組織全体のパフォーマンス向上につながります。
インナーブランディングをしないリスクとは
企業がインナーブランディングを積極的に行わない場合に、どのようなリスクがあるかについて説明します。
従業員の不満が高まる
インナーブランディングには色々なやり方がありますが、目的の1つは社内コミュニケーションの活性化です。
多かれ少なかれ従業員は仕事上での不満を抱きますが、インナーブランディングが行われないと不満を吸収・解消する機会が失われます。
解消されない不満は従業員の中で徐々に蓄積され、次第に企業への不満へと高まっていくことでしょう。
仕事に対する士気が悪化する
インナーブランディングには企業理念を共有させるという大事な役割があります。
企業理念の共有ができていない場合に従業員に起こりやすいリスクは、自分は何のために働いているのだろうという不信感です。
不信感が生まれると仕事に対する士気が悪化し、モチベーションがさがります。
離職する従業員が増える
インナーブランディングが行われないと、従業員の不満を吸収・解消する機会が失われ、仕事に対する不信感が生まれます。
その結果引き起こされるのは、離職です。
もっと自分に適した仕事があるのではないかと思い込み、転職する従業員が増えることでしょう。
インナーブランディングとアウターブランディングの違いとは
ブランディングとは企業や商品のイメージを向上させることですが、インナー(社内)とアウター(社外)の2種類があります。
特徴・目的・効果の3つのポイントにおける両者の違いについて見てみましょう。
インナーブランディング | アウターブランディング | |
---|---|---|
特徴 | 自社の従業員に向けて行う | 社外の消費者に向けて行う |
目的 | 企業理念やビジョンを理解させる | 企業や商品イメージをアップさせる |
効果 | 従業員のモチベーションが向上する | 長期的な収益につながる |
特徴
インナーブランディングが自社の従業員に向けて行うものであるのに対し、アウターブランディングは社外の消費者に向けて行うものです。
ブランディングの対象が違うというのが両者の大きな特徴ですが、重要なことは相互に深い関連があることでしょう。
インナーブランディングによって企業理念やビジョンがしっかり確立されていないと、消費者や顧客に自信を持って企業や商品のブランドをアピールできません。
目的
インナーブランディングの目的は企業理念やビジョンを従業員に浸透させることで、アウターブランディングは企業や商品のイメージを高めるのが目的です。
ここでも重要なのは、インナーブランディングが土台になるということ。
土台がしっかりできていないと、企業や商品のイメージアップにつながりません。
効果
インナーブランディングによって愛社精神が従業員に根付くと、仕事に向き合う姿勢が変わります。
仕事へのモチベーションが上がり、長期的な業績アップという効果が得られます。
これに対し短期的な収益につながるという効果を得られるのがアウターブランディングです。
インナーブランディングを進める方法
企業によってインナーブランディングを進める方法は異なりますが、ここでは主に5つの手法について紹介します。
社内報・ポスター・SNS発信
経営陣から従業員へ向けるメッセージとして、昔から利用されているのが社内報やポスターです。
最近では紙媒体よりも、ウェブサイトやSNSを利用する企業が増えています。
セミナー・ワークショップの開催
積極的なインナーブランディングとしてよく用いられるのが、セミナーやワークショップです。
経営理念や社会貢献度などを学ばせ、体験させる方法です。
この手法は、他の部署・職域の従業員が集まってコミュニケーションできます。
社内イベント・サークル活動
多くの企業で社内イベントや従業員のサークル活動が行われていますが、自社への貢献度の高い従業員を表彰するなどの方法でインナーブランディングができます。
タウンホールミーティング
タウンホールミーティングは、経営陣と従業員が一堂に会して直接対話をする機会を設けることです。
経営陣が直接メッセージを従業員へ伝えるので、共感を得やすいという特徴があります。最近はオンラインで行われるケースも増えています。
社内アンケート
社内アンケートはとても重要な手法の一つです。個々の従業員の意見をダイレクトに知ることができるため、経営陣のビジョン修正に役立ちます。
インナーブランディングを失敗しないための注意点
インナーブランディングの手法についてご紹介しましたが、ここではインナーブランディングを成功させるためのポイントについて説明します。
企業ビジョンを明確にする
インナーブランディングの基本は、企業理念・ビジョンを明確にしておくこと。
企業理念・ビジョンがあやふやなまま進めてしまうのは失敗のもとです。
効果が出るまで時間がかかる
インナーブランディングは中長期的なプランで行ってください。
短期的な結果を求めるのは、企業理念やビジョンが確立されていない場合が多いです。
すぐに結果を出そうとするのは難しいといえます。
価値観を押し付けない
インナーブランディングの失敗で多いのが、価値観の一方的な押し付けです。
経営理念やビジョンを強制的に暗記させると共感を得られず、逆効果になります。
効果を数値化して定期的に行う
インナーブランディングは計画的に行うことが大切で、ビジョンを修正する場合などを考慮して定期的に行ってください。
また従業員の離職率・定着率などを数値化することも大事です。データとして活用することにより、インナーブランディングの方向性が見えてきます。
インナーブランディングの成功事例
実際にインナーブランディングを行って成功した事例をご紹介します。
スターバックスコーヒージャパン
出典:Social Impact|スターバックス コーヒー ジャパン
スターバックスでは企業における働き方改革を推進する上で、「Our Mission and Values」という企業理念をインナーブランディングしています。
ひとりのお客様・一杯のコーヒーからコミュニケーションを育み、従業員それぞれが最後まで結果に責任を持つという理念を実践。
従業員は「自分らしく生きる」ことを発見し、スターバックスコーヒーを「自分の居場所」と位置付け、「多様性に触れ合う」世界をお客様と共有しています。
ライオン株式会社
出典:ワークライフエンリッチメントの推進|従業員とともに|サステナビリティ | ライオン株式会社
ライオン株式会社では「ワークライフエンリッチメント」の推進をインナーブランディングに取り入れています。
仕事と私生活を上手に両立させて幸福なライフプランを実現させるのが目的で、仕事と介護の両立支援、仕事と育児の両立支援などの施策を行っています。
これらの施策により子育てサポート企業として「プラチナくるみん認定」を受け、従業員が働きやすい環境を実現しています。
三井化学株式会社
出典:CONCEPT | MOLp®
三井化学株式会社では、オープン・ラボラトリー活動「そざいの魅力ラボ」という試みをインナーブランディングとして推進しています。
これによって研究者と社会のつながりを強化し、社内意識の向上に成功しました。
自由で革新的なアイデアや驚くような可能性を追求できる世界を目指しています。
インナーブランディングを成功に導くサービス
自社の従業員だけでインナーブランディングを成功させるのは、なかなか難しいし時間がかかってしまいます。その成功率を上げるには、外部のサービスやツールを使うのも1つの手です。
株式会社FICC|社員の共感を得るブランドマーケティング
株式会社FICCは、「ブランドと人の存在意義による共創」をビジョンに掲げ、10年以上のブランドマーケティングを実績を持つ会社です。
「LION」「UCC」「グリコ」といった有名企業のプロモーション立案やブランディング戦略に携わっています。ブランドの社会的意義を創造し活用できるように、ブランディングとマーケティングを両立したブランドマーケティングのサポートを行っています。
株式会社イマジナ|「おもしろい組織をつくる」実践
株式会社イマジナは企業ブランディング、人材コンサルティングをメインに活動している会社です。
2500社以上のコンサルティングをしたこともあり、インナーブランディングに関する知識は豊富です。イマジナでも、ワークショップなど数多くのインナーブランディングを企業へ提案しています。
株式会社ドングリ|多様な事業・組織を楽しい場に
株式会社ドングリは、企業ブランディングから商品ブランディングまで幅広い活動を行っている会社です。
「丸亀製麺」や「ウェディングパーク」「サイバーエージェント」など有名企業から新ブランドの開発まで、多彩な制作実績があります。老舗ブランドのみならず新ブランドも手がけており、社内向けの施策であるインナーブランディングにも対応しています。
まとめ
アウターブランディングとの違いをはじめ、メリット、方法、注意点などインナーブランディングについて説明してきました。
最後の成功事例を見れば、いかにインナーブランディングが大切かがわかると思います。
また、働きやすい職場環境の構築もインナーブランディングの一環です。
オフィス環境構築に役立つシステムとして「RECEPTIONIST」のサイトも参考にしてみてください。
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