入退室管理(履歴)システムとは?今知っておくべき最新のシステムまとめ
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オフィスのセキュリティを高めるためには、入退室管理(履歴)システムが有効です。
本記事では、入退室管理システムの役割、主な機能、用いられている認証技術について解説します。
入退室管理システム導入のメリット・デメリットや最新動向も紹介していますのでぜひ最後までご覧ください。
▼目次
来客も従業員も入退室を管理できるシステム
セキュリティの面でも、従業員の労務管理の面でもメリットのある入退室管理システム。
クラウド受付システム「RECEPTIONIST」を置けばオフィスの入退室管理はバッチリですし、オフィスにiPadを置くだけなのでスタイリッシュでおしゃれなオフィスエントランスを演出できます。
設置も簡単ですし、無料トライアルもあるので、気軽に入退室管理のデジタル化をはじめましょう!
入退室管理(履歴)システムとは
入退室管理(履歴)システムとは、認証システムによって許可された人のみ入室を許すことで、部外者の不法侵入を防止するとともに、入退室履歴を管理するシステムです。
入退室履歴を管理することで、オフィスに「いつ・誰が・どこに」いたかということを確認可能。
近年では、大がかりな工事を必要とせず月額で利用できるクラウド入退室管理システムも増加しており、多くの企業が入退室管理システムを提供しています。
中でも代表的な入退室管理システムは以下の通りです。
メーカー | 製品名 | 価格 |
---|---|---|
日立ビルシステム | 入退室管理システム | 機器販売の場合:約77万円~ 業務委託契約の場合:月額21,000円 ~ |
ビットキー | bitlock PRO | 月額5,000円 ~ |
Photosynth | Akerun入退室管理システム | 別途お問い合わせ |
アート | ALLIGATE 入退室管理 | 月額3,000円 ~ |
アマノ | TimePro-NX入室 | 基本ライセンス:40万円~ |
RECEPTIONIST | RECEPTIONIST | 月額5,000円~ |
入退室管理システムの価格相場とメーカーについて、以降で簡単に紹介します。
価格相場
入退室管理システムは、売り切りで初期費用がかかるタイプと月額利用料を支払うタイプがあります。
売り切りで初期費用がかかるタイプは、日立ビルシステムの入退室管理システムのように、数十万円の初期費用プラス保守費用が数千円かかると見込んでおくとよいでしょう。
月額料金の場合は、数千円から機能や対応人数に合わせて金額が変動するという価格相場となります。
基本機能に加えて、例えばフラッパーゲートを導入して入退室データを連携させたい場合には、別途追加費用が必要です。
有名メーカー紹介
入退室管理システムで有名なメーカーは、一覧にあげた通りです。
ビル管理に関するシステムに強い日立ビルシステムや、タイムレコーダーなど時間管理用の機器やシステムに強いアマノは、それぞれの強みを活かした入退室管理システムを提供。
ビットキーやPhotosynthは、ドアに貼り付けるだけで簡単に導入できる点が特徴的です。
アートはアマノと同様勤怠管理システムとも連携できるシステムを提供しています。
RECEPTIONISTは、クラウド受付システムの中に入退室管理機能を内包している点が大きな特徴です。
来訪者情報をクラウド上で管理してすぐに検索できる機能や入館証シール発行など、入退室管理に伴うさまざまな機能を提供しています。
入退室管理(履歴)システムの主な機能
入退室管理システムの主な機能は、「入退室の記録」および「部外者の侵入防止」です。
入退室の記録
入退室管理システムの基本機能のひとつに、入退室の履歴を記録することがあげられます。
誰が、いつ、どこに入り、何時間滞在していつ退室したかを細かく記録することで、社内の人の動きについてのログ採取が可能です。
取得したログを分析することで、社内の人間に関しては勤務状態を把握する、来訪者の動向を確認するといったこともできます。
また、取得した入退室記録を勤怠管理システムに連携することで、指定の従業員の勤怠状況を把握、労務管理の効率化も可能です。
部外者の侵入防止
従来は警備員が目視で社員証や入館証などを確認して入退室の管理をしていました。
この方法には人的ミスの発生もあり、人件費もかかるという問題が。
入退室管理システムは警備員の代わりとして、部外者の侵入を自動的に防止します。
入退室管理(履歴)システムに用いられる認証方法
入退室管理システムで用いられる主な認証方法は以下の4つです。
- ・暗証番号
- ・ICカード
- ・スマートフォン
- ・生体認証
それぞれの認証方法の概要と、メリット・デメリットについて簡単に説明します。
暗証番号
暗証番号を入力して入室する、従来からある認証方法。シンプルで昔からある分かりやすさと低コストで導入できる点が暗証番号導入のメリットです。
ただし、暗証番号が漏れると誰でも入室できてしまう点、個人を識別できないデメリットもあります。入退室を細かく制御したい場合には不向きな認証方法です。
ICカード
ICカードを認証装置にかざすことで入退室を管理・記録する方法です。オフィスで働く人にはICカードを配り、来館者には来館者用のICカードを渡して運用します。
ICカードを使うことで、「誰が、いつ、どこに」入退室をしたか、というログが取れるようになり、意味のある入退室履歴データの蓄積が可能です。
ICカードのメリットは、交通系のICカードを利用している人が多く使い慣れている点と、社員証と兼用可能な点。
デメリットは、ICカードは紛失や盗難の可能性をゼロにできない点です。来訪者にICカードを渡すと、返却忘れや持ち帰りなどの問題も発生します。
スマートフォン
ICカードの代わりにスマートフォンを使って入退室を管理・記録する認証方法です。
スマートフォンはほとんどの人が所有しているため、ICカードのように改めて何かを作成・配布する必要がなく、導入コストを抑えられるというメリットがあります。
また、スマートフォンを利用した勤怠管理システムや位置確認システムなど、他システムとの連携がやりやすい点もメリットと言えるでしょう。
デメリットは、スマートフォン自体の紛失や盗難、故障、バッテリー切れになった場合に入退室できなくなる点です。
生体認証
現時点でもっとも高いセキュリティと利便性を両立できる認証方法です。認証に利用される生体の部位には、指紋や静脈、網膜、顔などがあります。
単に形状をチェックするだけではなく、素材、3Dパターンなどさまざまな技術の組み合わせでなりすましを防止する技術が発達しており、精度の高い認証が可能です。
生体認証導入のデメリットは、他の認証方法に比べて導入コストがかかること、認証情報の設定に手間がかかることの2点です。
コスト面から気軽に導入はできませんが、特に高いセキュリティを求められるオフィスには導入したい認証方法と言えます。
入退室管理(履歴)システム導入のメリット
入退室管理システムのメリットは、主に以下の4点です。
- ・オフィスのセキュリティ強化
- ・入退室管理業務の効率化によるコストダウン
- ・従業員の健康管理にも役立つ勤怠管理の強化
- ・レンタルスペース事業を効率的に運営できる
これらのメリットについて以降で詳しく説明します。
オフィスのセキュリティ強化
入退室管理システムの導入により、部外者の不正侵入を防止することでオフィスのセキュリティを強化できます。
特に機密性の高い情報を扱う場合や高価な製品の製造現場では精度の高い生体認証と連携することで、さらに高いレベルのセキュリティを実現することも可能です。
また、誰がいつどこにどのぐらい滞在していたかについて細かくログを採取できるため、入退室管理システムは内部不正の抑制にも役立ちます。
機密情報や顧客情報などの持ち出しや、不正アクセスが発生した場合、ログを追うことで誰がやったか特定しやすく、抑止力となるためです。
入退室管理業務の効率化によるコストダウン
従来の入退室管理業務には、入館証を目視でチェックする警備員の配置や入館証を管理する総務部門などの人的コストがかかっていました。
入退室管理システムを導入することにより、これらの人的コストを削減できます。
従業員の健康管理にも役立つ勤怠管理の強化
入退室管理システムでは、従業員がどのぐらい職場に留まっていたかをより正確に把握できるため、勤怠管理の強化が可能です。
勤怠管理システム上は退勤としていても、それ以降働いていた場合には退室時刻を確認すればすぐ判明します。
実際に職場にいた時間を把握することで、従業員の労務管理を確実に行い、従業員の健康管理に役立てることが可能です。
レンタルスペース事業を効率的に運営できる
入退室管理システムと予約管理システムとを連携させることで、レンタルスペース事業を効率よく運営することが可能です。
例えば、コワーキングスペースや貸し会議室、民泊など「空間」を貸し出す事業とは相性がよく、人的リソースを節約して効率よく運営できます。
スマートロック機能で鍵の受け渡し業務を削除、予約管理やチェックイン・チェックアウトもWeb上から操作可能です。
レンタルスペースが多くとも管理人を現地にそれぞれ配置する必要がなくなり、人的コストをかけずに済みます。
入退室管理(履歴)システム導入のデメリット
入退室管理システムにはデメリットもあります。
- ・入退室管理カード紛失
- ・初期費用がかかる
これらのデメリットと、デメリットをカバーする方法について解説します。
入退室管理用のICカードの紛失・盗難問題
入退室管理システムに多く利用されているICカードは、紛失や盗難の可能性があります。
悪意のある人間がICカードを盗んでオフィス内に侵入してきても、入退室管理システムだけでは防御できません。
このデメリットには、紛失しやすいICカードではなく生体認証による入退室にする、防犯カメラを設置して不正侵入した人物を特定できるようにするなどの対処が必要です。
入退室管理システムだけでは防げない共連れ問題
共連れとは、入退室管理システムによって解錠したドアに、他の人間がすり抜けて入ってしまう問題のことです。
扉の開閉だけではこの問題を防ぐことは難しいため、より確実に1人の認証ができるフラップゲート(セキュリティゲート)の導入が必要な場合もあります。
ただ、フラップゲートだけではすり抜けて入った人物の特定ができないため、さらに防犯カメラも導入すると効果的です。
特に高いセキュリティを保ちたい場所には、フラップゲートや防犯カメラの導入を検討することで、入退室管理システムの弱点をカバーできます。
入退室管理システムの最新動向
入退室管理システムの最新動向として、いくつかの機能を紹介します。
複数拠点の一括管理
中規模以上の企業で全国に複数の拠点を持つ場合、入退室管理を一元化したいという要望があります。
レンタルスペースの運営でも、複数拠点の一元管理が求められている状況です。
そのため、複数拠点の一括管理機能をサポートする入退室管理システムが増えてきました。
複数拠点の入退室管理を一元化することで、管理担当者を拠点ごとに配置する必要がなくなり、より効率のよい入退室管理が可能です。
入退室管理用のICカード紛失の対応
入退室に使用するICカードの紛失対応機能にも、入退室管理システムの弱点を補う機能としてサポートするシステムが増えてきました。
システム管理者がカードの有効・無効化をすぐにできる機能や、来客用の入館証はシールなどに印刷する機能などがその一例です。
受付業務のデジタル化
入退室管理システムの延長線上で、受付業務のデジタル化を行えるシステムも多く見られるようになりました。
受付業務のデジタル化により、従来手作業で行われていた受付業務を効率化、セキュリティ上の問題が発生した場合にもすぐ対処可能です。
受付業務系の機能としては、来訪者情報のログを蓄積して検索できるようにする、来訪者用の入館証を印刷して入館証の受け渡し業務を簡略化するなどがあります。
最新の機能を備えた入退室管理システムRECEPTIONIST
RECEPTIONISTは、最新の機能を備えた入退室管理機能を持つクラウド受付システムです。
ここではRECEPTIONISTの中でも、入退室管理に関連する機能を紹介します。
複数拠点の一括管理&担当者は拠点ごとに絞って検索
https://help.receptionist.jp/?p=8988
RECEPTIONISTは、エンタープライズ以上のプランでオフィス機能を提供しています。
オフィス機能とは、複数のビル・複数のエントランスを一元管理しつつ、各拠点の受付用iPadから社員を検索する際、その拠点の社員に絞って検索できるようにした機能です。
https://receptionist.jp/functions/
上記は受付用のiPadで、来訪先の担当者を名前で検索できるようになっています。
姓しか知らない担当者の場合、全社が検索対象となっていると担当者を見つけ出すのもひと苦労です。
その場合は、設置されたiPadに対応した拠点の社員のみを検索対象として設定することで、来訪者は担当者を見つけやすくなります。
入館証シールの発行
https://help.receptionist.jp/?p=1194
RECEPTIONISTでは、入館証をシールで発行できる機能を提供しています。
入館証シールは来訪者の洋服に直接貼り付けることで、来訪者の識別が可能です。
入館証シールの発行機能により、来訪者に入館証カードを受け渡しする手間や紛失リスクをなくすことができます。
受付をスマホアプリで自動通知
https://help.receptionist.jp/?p=15302
RECEPTIONISTでは、受付通知をメールやビジネスチャットで受け取ることができるほか、スマホアプリのプッシュ通知でも確認可能。
スマホアプリへの通知は、外出中やテレワークなど在宅通勤時にも来客の確認ができる点が大きなメリットです。
外出先で来客通知を受けた際は、対処を他の人に依頼することができます。
まとめ
入退室管理システムの概要とメリット・デメリット、最新動向について解説しました。
入退室システム自体は、比較的リーズナブルな月額料金で導入できます。
組み合わせとしてフラッパーゲートや防犯カメラなどのハードウェアを追加する場合は、初期費用も見積もっておきましょう。
クラウド受付システムのRECEPTIONISTも、入退室管理が可能となる機能を多くサポートしています。
受付システムの無人化とともに、入退室管理でセキュリティを強化したい場合は、ぜひRECEPTIONISTの導入もご検討ください。
オフィスDXの第一歩として「受付のDX」から始めよう!
・リモートワーク環境が整わず、出社しなければいけない従業員がいる
・社内をフリーアドレスにしたいけど移行できずにいる
・来客対応がアナログなまま効率化できてない
・経団連が発表した「来訪者履歴」が自動で取れていない
・会社で利用するビジネスチャットをベースに効率化をしていきたい
などの課題があれば、RECEPTIONISTで即解決しましょう!