座席管理システムでどう変わる?│概要とメリット、おすすめ一覧を紹介
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現在「座席管理システム」が大きな注目を集めています。
この記事では、コロナ禍にあっていよいよ社員管理の重要性が増す中で、座席管理システムがどのような役割を果たすのか、どういったメリットがあるのかを解説します。
また、おすすめの座席管理システムを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
▼目次
座席管理システムとは
そもそも座席管理システムとはどのようなものでしょうか。
昨今、フリーアドレスを導入する企業が増加しています。これに伴い、必要なタイミングで座席を予約・確保する必要性が生じるようになりました。
その結果、座席をIoT化し、オンライン上で予約するシステムが必要になり、その解決策として開発されたのが座席管理システムです。
座席管理システムを用いることで、アプリやPC経由の座席予約、社員の座席レイアウト図の表示などが可能になります。
また、コロナ禍におけるソーシャルディスタンスへの取り組みが可能になり、オフィスに到着次第即業務に集中できる環境が整うといったメリットがあるのです。
座席管理システムが注目を集める理由
政府主導の「働き方改革」やコロナ禍などの影響があり、時間や場所にとらわれない多様な働き方が次々に実現しています。
座席管理システムは、新しい仕組みのもとで十分な成果を上げたり、導入を成功に導いたりするのに必要なシステムです。
ここでは、オフィスのワークスタイルが変化しつつある中、なぜ座席管理システムの需要が高まったのかを解説します。
以下の3つについて解説しますので、参考にしてください。
- リモートワーク・デジタルワークの普及
- 進められるフリーアドレスの導入
- 働き方の変化とフリーアドレス導入による弊害
リモートワーク・デジタルワークの普及
コロナ禍と政府主導の「働き方改革」とあいまって、日本ではリモートワークやデジタルワークが急速に普及し、オフィス以外での勤務が増加しました。
会議や商談などもオンラインで行われることが多くなり、資料のペーパーレス化なども促進されています。
ICTの発展によりリモートで対応可能な業務が増え、「インターネット環境とデジタルデバイスさえあればどこでも仕事ができる」という環境が整いました。
これによって、働く場所としてのオフィスのあり方を見直す動きが生まれているのです。
進められるフリーアドレスの導入
フリーアドレスはコロナ禍以前から一部IT企業で導入が始まっていましたが、リモートワークやデジタルワークが進む中でよりいっそう注目を集めるようになったのは、オフィスにできる空席をデッドスペースにしないためです。
デッドスペースを放置するのは、不要なオフィスコストをかけることに他なりません。
オフィスの空席をなくす工夫、席数を減らし分散して使う方法、ソーシャルディスタンスを保つ仕組みとして、さまざまな職種でフリーアドレスの導入が進んでいます。
フリーアドレス導入のメリット・デメリットには、以下のようなものがあります。
【フリーアドレス導入のメリット】
- プロジェクトメンバー同士が連携しやすくなる
- 他部署の人とのコミュニケーションが増える
【フリーアドレス導入のデメリット】
- 誰がどの席で仕事しているのかが把握できず、上司による評価・マネジメントが困難
- コロナウイルス感染リスクが上昇する
座席管理システム導入の意味合いは、危機管理においてさらに大きなものといえるでしょう。
働き方の変化とフリーアドレス導入による弊害
働き方の急激な変化とフリーアドレス導入などで生産性が向上し、コミュニケーションの活発化が図れるはずが、さまざまな問題が噴出するというケースも少なくありません。
これは、以下のような可能性が否定できないからです。
- オフィス内の席を把握しにくく、来客や電話をつなぎにくい
- 毎回席が移動し、同じチームにいる社員同士のコミュニケーションがとりにくい
- ほぼ毎日同じ席を押さえる社員が多く、フリーアドレスを導入する意味合いが薄れる
- 座席の確保を手間やストレスがるとして捉える社員がいる
この意味で、座席管理システムの導入などを検討しないまま、勢いだけでフリーアドレスを導入することはおすすめできません。
座席管理システム導入で可能になること
座席管理システムにはさまざまなものがあります。
ここでは、最新の座席管理システムに備わっている主な以下の機能を紹介しましょう。
- オフィスのレイアウトに合わせた座席・図面の表示
- 使いやすさ・利用する時間に合わせた座席予約
- 座席のチェックイン・チェックアウトをリアルタイムで反映
- 社員の座席・ステータスを検索
- 座席の利用実績のデータ保管・集計・分析
オフィスのレイアウトに合わせた座席・図面の表示
出典:フリーアドレス管理サービス「SEKIDOKO」|JEIS – 株式会社JR東日本情報システム
座席管理システムには、実際のオフィスのフロアに合わせた座席・図面を登録し、使用者の名前やアバターでどの席を誰が利用しているのか一目でわかる機能があります。
この機能を用いると、空席状況を確認しやすく、使いたい席を選べるというメリットがあります。
企業側にはさらに、社員管理の効率化といったメリットが期待できるでしょう。
使いやすさ・利用する時間に合わせた座席予約
出典:機能 OFFTICKET | 日本オープンシステムズ(JOPS)
座席管理システムによって、席の利用予約ができるようになります。
フロアレイアウトから直接座席を選択する以外にも、利用する時間に合わせた予約や数か月先の予約といった機能が備わっており、座席を無駄にすることなく、利用したい日・時間に確実に座席をおさえることが可能です。
この他に、細かい条件を指定して検索したり、ランダムな抽選によってさまざまなメンバーとのコミュニケーションを促進するといった機能もあります。
フリーアドレスをどのように活用したいかで、どの機能を選択するか決めましょう。
座席のチェックイン・チェックアウトをリアルタイムで反映
出典:とれ太くん 座席・会議室予約管理サービス |パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社(PBS)
座席管理システムを使えば、スマートフォンやカードのタッチ、QRコード読み取りなどの方法で、座席の利用開始(チェックイン)・終了(チェックアウト)をリアルタイムで反映できます。
予約が入っていてもチェックインされていない、予約した時間より早く利用終了したといった場合に対応できるのがこの機能のメリットです。
また、予定時間から一定以上チェックインされていない予約を取り消し、自動的にキャンセルする機能が備わっているものもあり、無駄に席をおさえずにすみます。
実績ベースで利用データを取ることができるシステムなら、実際の利用状況を反映して設備を適正化することもできるでしょう。
社員の座席・ステータスを検索
出典:フリーアドレス管理サービス「SEKIDOKO」|JEIS – 株式会社JR東日本情報システム
座席管理システムは、フロアレイアウト上の名前やアバターを目で確認できるだけでなく、検索にも対応しています。
このため、来客や電話があったとき、直接会って話したいときなど相手を探すのに活用できます。
また、相手の現在のステータス(打ち合わせ中・外出中・テレワーク中など)を確認できるため、プロジェクトチーム内での情報共有にも役立つでしょう。
座席の利用実績のデータ保管・集計・分析
出典:機能 | 座席管理(ホテリング)システム|YourDesk(ユアデスク)
座席管理システムを用いると、デスクの利用実績をデータとして保管できます。
このデータを時間帯別・デスク別・社員別などによって集計・分析し、コロナウイルス感染防止に活用できるのは、万が一の場合に該当期間の近接デスク利用者を抽出し、濃厚接触者として速やかに特定できるからです。
また、座席管理システムの利用実績をタイムカードや勤怠実績のデータとして用いる企業もあります。
座席管理システム導入による3つのメリット
座席管理システムを導入することで、企業としてどのようなメリットを得られるのでしょうか。
ここでは、メリットとして以下の3つの項目を挙げて解説します。
- 座席の利用率の向上・スペースの調整に役立つ
- 社員の在籍・作業状況を把握することでマネジメントが容易になる
- 紙媒体の電子化によってセキュリティリスクが軽減される
座席の利用率の向上・スペースの調整に役立つ
座席管理システムによって、オフィスの座席の利用状況や履歴を蓄積できるのは大きなメリットです。
利用実績から、フリーアドレスの席数をいくつ用意すべきか、スペースをいかに調整すべきかといった情報を得られるからです。
この情報を用いれば、オフィススペースの縮小に加え、座席利用率による部署のスペース調整などができ、限られたスペースを効率よく活用できるようになります。
事前に座席予約や空席確認などができる機能も、オフィスの利便性を高めるのに役立つでしょう。
社員の在籍・作業状況を把握することでマネジメントが容易になる
座席管理システムを導入すると、社員の在籍・作業状況が把握できるようになります。
出勤・退勤のみならず、管理画面上で社員の位置や作業の進捗具合も確認できるため、円滑に情報を共有できます。
これによって、業務効率が飛躍的にアップするとともに、社員同士の連帯感も生まれやすくなるでしょう。
企業としてもまた、人員管理がしやすく、チーム内でのコミュニケーションを取りやすいといったマネジメント上のメリットを得ることができます。
紙媒体の電子化によってセキュリティリスクが軽減される
座席管理システムを活用するためには、紙媒体の電子化が不可欠です。
こうした下準備が、紙媒体のやりとりで起こりえた資料の紛失や盗難、情報漏洩などのリスクを回避することにつながります。
また、社員同士で紙資料を直接手渡す、郵送するといった手間も省けるため、業務のさらなる効率化が期待できるでしょう。
導入を検討するなら!おすすめの座席管理システムおすすめ10選
これまでに、フリーアドレスの導入を検討する場合、座席管理システムも合わせて導入すべき理由、座席管理システムのメリットがおわかりいただけたはずです。
ここでは、今後フリーアドレスを導入する予定の企業におすすめの座席管理システムを厳選し、10選として紹介しています。
それぞれの特徴やスペック、料金などを見比べて、自社に最適な座席管理システムをお選びください。
※以下全ての金額表記は税込表記となっています。ご注意ください。
予約ルームズ(株式会社 RECEPTIONIST)
公式サイト | https://rooms.receptionist.jp/ |
料金 | 月額16,500円~ |
無料トライアル | あり |
提携ツール | Google Workspace(Googleカレンダー)、Office365(クラウド版) Outlookカレンダー、またはサイボウズ Garoon(クラウド版) |
主な機能 | 会議室の予約状況・入室状況を確認 会議室の予約 会議室の端末またはQRコードから入室し、その場で会議室を予約 会議室の利用履歴をダウンロード 予定作成者に会議室予約をリマインドメール 未入室の会議室の自動キャンセル 会議終了や次の来客時に退室を促す |
「予約ルームズ」は、会議室の効率的な予約管理に特化した座席管理システムです。
会議室などに設置したスマホやタブレットによる入退室の把握、会議室の利用状況などの可視化などによって空予約や無断延長の予防ができます。
さらに、クラウド受付システム「RECEPTIONIST」と連携し、会議室の使用者に来客予定を知らせてくれるのが特徴です。
「予約ルームズ」を活用すれば、効率的な予約管理が可能になるだけでなく、来客を待たせることのないシステムを作りあげられるでしょう。
SEKIDOKO(株式会社JR東日本情報システム)
公式サイト | https://www.jeis.co.jp/product/sekidoko/ |
料金 | 月額33,000円~ |
無料トライアル | – |
提携ツール | – |
主な機能 | フロアの在席状況を可視的に提示 名前で着席場所を検索 2週間先までの座席予約 出社時の座席選択 |
「SEKIDOKO」は、フリーアドレスのオフィスで在席状況を把握し、席の予約ができるフリーアドレス管理サービスです。
手持ちのフロア画面から作成するフロアレイアウト上に表示される画面で、社員の在席状況や検索が容易になります。
操作がシンプルなため、誰でも使いやすいのがメリットです。
OFFTICKET(株式会社日本オープンシステムズ)
公式サイト | https://offticket.jp/ |
料金 | 月額300円/1席+フロア管理費(1フロア年額10,000円) |
無料トライアル | あり |
提携ツール | – |
主な機能 | いつ・どこからでも座席を簡単に予約 在席状況をWebブラウザ上でリアルタイムに把握可能 固定席指定・ランダム席予約・時間帯予約・代理予約 |
「OFFTICKET」はオフィスのリアルタイムな在席状況をWebブラウザ上で把握できるフリーアドレス座席予約システムです。
固定席を指定したりランダムに席を予約することができます。時間帯予約、代理予約といった機能も兼ね備えています。
異なるフロアの在席状況、テレワーク中の社員のステータスなども表示されるのが使い勝手のよさにつながっています。
SEATouch(ソニー株式会社)
公式サイト | https://www.sony.co.jp/Products/felica/seatouch/ |
料金 | 要問い合わせ |
無料トライアル | – |
提携ツール | – |
主な機能 | スマートフォンを使ったチェックイン・チェックアウト登録 在席状況のリアルタイムな把握 事前の座席予約 管理者用WEBページを用いた履歴確認 |
「SEATouch」はSONYが開発した非接触ICカードFelica使用の座席管理システムです。
ブラウザ上で利用できるため、専用アプリなども必要ありません。
スマートフォンを座席のICカードにタッチするだけで登録でき、シンプルな操作で簡単に利用できます。
YourDesk(サイオステクノロジー株式会社)
公式サイト | https://www.yourdesk.jp/ |
料金 | 月額100円/1席~(フリープランもあり) |
無料トライアル | あり |
提携ツール | Google Workspace、Microsoft 365、Teams |
主な機能 | ランダムな席抽選・複数座席予約・代理予約などに対応 提携ツールを活用することで座席の予約情報をカレンダーに反映 さまざまなチェックイン方法に対応 英語・中国語にも対応 |
「YourDesk」は、テレワークやフリーアドレスのオフィスでの座席管理・さまざまな予約方法に対応可能な座席管理システムです。
基本料金にオプション機能を付加することで利用者の状況に合わせた使い方ができるのがメリットです。
Suwary(プラス株式会社)
公式サイト | https://kagu.plus.co.jp/suwary/ |
料金 | 要問い合わせ |
無料トライアル | – |
提携ツール | – |
主な機能 | アプリを用いた座席予約 座席検索・空席検索 終了時間の自動退席 予約時間を経過した場合の自動キャンセル Office365、Googleアカウントを利用してのログイン |
「Suwary」はデスク裏に貼り付けた薄型PaperBeaconを利用してデスクをIoT化する座席管理システムです。
Office365、GoogleアカウントをログインIDとしても登録・利用でき、チェックインが簡単です。
終了時間になると自動退席となるため、チェックアウトの手間もありません。
セキメル(株式会社ASJ)
公式サイト | https://www.sekimeru.jp/ |
料金 | 初期費用33,000円 +月額5,500円(200名/10エリアまで) |
無料トライアル | あり |
提携ツール | – |
主な機能 | 座席指定・座席予約・座席抽選 フロアごとの在席状況・空席有無の確認 座席グループ・座席種別の設定 使用できない座席の設定によるソーシャルディスタンスの確保 伝言で自分の所在を発信 |
「セキメル」は、フリーアドレスのオフィスやハイブリッドワークにおける業務の効率化に役立つ座席管理システムです。
事前にスマホやPCからさまざまな方法で座席を予約・指定でき、ログインがシンプルなため、利用開始までが簡易です。
出社時の打刻による自動的な勤務時間の集計機能もあり、テレワーク出社などにも対応しています。
さらに、伝言所在機能を使ってメンバーの所在を確認したり、不在のメンバーに伝言を残せたりするのも特徴のひとつです。
Direct Reserve(iSELECT株式会社)
公式サイト | https://direct-reserve.info/ |
料金 | 月額3,300円~ |
無料トライアル | あり |
提携ツール | – |
主な機能 | WEBからの座席予約 予約日時間近のお知らせを自動配信 予約者の行動ログをもとにした分析 利用者へのメルマガ・クーポン配信など |
「Direct Reserve」は、予約管理に加え、予約状況の分析やメール配信などが簡単に行える座席管理システムです。
予約した日時のリマインダーを自動的に配信でき、予約状況・利用状況を用いたニーズ分析なども可能です。
Mamoru Biz(株式会社Colorkrew)
公式サイト | https://mamoru-secure.com/pay/?source=pay |
料金 | 月額44,000円~ |
無料トライアル | – |
提携ツール | Office 365のOutlook |
主な機能 | 座席・スペース用のQRコードの読み取りによる在席状況の可視化 1ヶ月先までの座席予約・6ヶ月先までの会議室管理 提携ツールを用いた会議室利用のレコメンド QRコードを用いた簡易な備品管理 弁当やコーヒー代などをキャッシュレスで社内決済 |
「Mamoru Biz」はスケジュール調整や会議室予約に加えて、備品管理や社内決済などさまざまなスキマ仕事を軽減するのに役立つビジネスコンシェルジュツールです。
チェックインや座席予約もシンプルな操作ででき、在席状況も簡単に把握できます。
外部の勤怠サービスと連携すれば、より効率的に勤怠管理できるようになるでしょう。
とれ太くん(パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社)
公式サイト | https://pbs-itsolution.jp/product/toretakun-a/ |
料金 | 要問い合わせ |
無料トライアル | – |
提携ツール | – |
主な機能 | スマホ・PCを用いた座席・会議室予約 利用者のフリーワード検索 自分の所属する拠点登録による「マイ拠点」表示 座席配置の設定でソーシャルディスタンスを実現 座席利用の人数制限設定 |
「とれ太くん」は、フリーアドレスのオフィスで座席レイアウトをもとにした座席予約・会議室予約を可能にする座席管理システムです。
予約時間に簡単にチェックインができ、予約時間から一定期間が経過して利用開始しない場合は自動的にキャンセルできる機能も備えています。
座席の利用状況記録に基づく稼働率の確認・分析も可能で、より効率的な座席利用に役立ちます。
まとめ
この記事では、フリーアドレス化が加速する現在、より効率的な座席管理・マネジメントの簡素化などさまざまなメリットで注目される座席管理システムについて解説しました。
さまざまな座席管理システムがある中で、ぜひ利用していただきたいおすすめシステム10選も紹介しています。
中でも注目は、安価な月額料金にもかかわらず、シンプルで使い勝手のよい機能が魅力の「予約ルームズ」です。
無料トライアルも用意されていますので、ぜひお試しください。
オフィスDXの第一歩として「受付のDX」から始めよう!
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