セキュリティゲート・フラッパーゲートとは?導入理由や導入メリットを丁寧に解説

従来からセキュリティ対策として利用されてきたセキュリティゲート(フラッパーゲート)。2020年から導入企業が増えていると言います。
 

その理由は何か、そもそもフラッパーゲートにはどのような機能があり、何ができるのかについてまとめました。
 

自社のセキュリティ対策としてフラッパーゲートに興味を持たれている方は、ぜひご一読ください。
 

セキュリティゲート・フラッパーゲートとの連携で入退館管理を効率化

フラッパーゲート単体での導入よりも、入退室管理システムや受付システムと併せて導入することで、セキュリティ強化と業務効率化を同時に実現できるのをご存知でしょうか?
 

株式会社丸井グループをはじめ、多くの企業で導入されているクラウド受付システムとフラッパーゲートの連携でで、来客業務の効率化やコスト効率化によるDX化を進めています。
 
フラッパーゲートを設置した時の来客フローのコスト削減や業務効率化に興味がある方は、こちらの資料を参考にしてみてください。
 

セキュリティゲート・フラッパーゲートとは


 

フラッパーゲート(セキュリティゲート)とは、入退室管理や入場制限の機能を持ち、部外者の不正侵入を防止する役割を担う機器の一種です。
 

扉にICカードなどによる認証システムを付けて出入りするだけでは、「共連れ」などによる不正侵入を許してしまうケースがあります。
 

フラッパーゲートはこのようなケースを防止し、より確実に入退室管理を行うことでセキュリティを高める効果があります。
 

フラッパーゲートは、ICカードや生体認証などの認証システムや入退室履歴管理システムとともに用いられるのが一般的です。
 

たとえば、以下のようにクラウド受付システムの『RECEPTIONIST』とフラッパーゲートを連携することで、入退室管理や受付業務の効率化、セキュリティ強化などを実現しています。
 

参考:セキュリティーゲート×受付システム連携の事例紹介

セキュリティゲート・フラッパーゲートの種類

フラッパーゲートには、以下の2種類があります。
 

  • ・フラップ(フラッパー)式
  • ・アーム式(回転式、クロス式)

 

フラップ式は、多くの人が通過し、混雑が予想される場所への設置に向いています。
 

駅や空港のように、電車や飛行機の発着時に混雑する場所では、フラップ式のフラッパーゲートが選択されているのはこのためです。
 

フラップ式は1分間50人程度の認証スピードがあります。
 

アーム式は、より確実に1人ずつ認証したい場所に用いられるタイプです。
 

認証後、三又状のアームに沿って通行する仕組みで、1分間に認証できる人数は30人程度と時間がかかります。
 

アーム式は企業のエントランスやテーマパークなどのアミューズメント施設、美術館などで採用されることの多いタイプです。
 

どちらのタイプもそれぞれ特徴があり、設置場所に適したタイプのフラッパーゲートを選ぶことで、より高いセキュリティを発揮します。
 

セキュリティゲート・フラッパーゲートの価格相場

フラッパーゲート(セキュリティゲート)の価格は、ほとんど公表されておらず、メーカーに問い合わせる形です。
 

一例として、大和通信株式会社の「D型ターンスタイルゲート【4本バー式回転ゲート】」は120万円からとなっています。
 

セキュリティゲート・フラッパーゲートの導入企業が増えている理由


 

フラッパーゲートは、従来のセキュリティ管理に加えて、感染管理にも役立つ機器として注目を集めています
 

2020年5月、厚生労働省は新型コロナウイルス感染症専門家会議からの提言を受けて「新しい生活様式」を発表しました。
 

この中で「発症したときのために誰とどこで会ったかメモにする」という項目があります。
 

企業側の対応としては、入退室記録の管理によって、社員だけでなく来客や配送など部外者の出入りも厳密に把握することが必要です。
 

このような背景により、2020年5月以降、フラッパーゲートの導入を検討する企業が増加中です。
 

フラッパーゲートの機能として、新型コロナウイルス感染症対策として自動検温機能や、マスク未着用の場合アラームが鳴る機能も見受けられます。
 

セキュリティゲート・フラッパーゲート導入4つのメリット


 

フラッパーゲート導入のメリットは、主に以下の4点です。
 

  • ・不法侵入による情報漏えいの防止
  • ・物理的なセキュリティ強化
  • ・警備員の配置不要でコストダウン
  • ・来訪者にとってもわかりやすい

 

これらのメリットについて、以降で詳しく説明します。
 

不法侵入による情報漏えいの防止

フラッパーゲートを設置するもっとも大きなメリットは、不法侵入による情報漏えいを防止できる点です。
 

フラッパーゲートを導入することにより、共連れや逆通行を防ぎ、確実に1人ずつをチェック可能です。
 

企業では、あらゆる機密情報を扱います。機密事項が漏れると、事業活動に大きな影響が出てしまうことから、経営上大きなリスクになる可能性は少なくありません。
 

自由に出入りできるエントランスでは、情報漏洩のリスクがあり、ライバル会社に情報を盗まれるなどの危険が考えられます。
 

また、ICカードのように出入り口の扉だけで制御しようとしても、共連れや逆通行による部外者の侵入はは防げません。
 

フラッパーゲートは、従来セキュリティ管理として用いられてきた扉の認証システムの欠点を補います。
 

物理的なセキュリティ強化

入退館管理システムで、入退室履歴や入館者の情報管理など、ソフトウェア的なセキュリティ対策はできます。
 

しかし、物理的に1人ずつをチェックするためには、フラッパーゲートのような物理的な機器が必要です。
 

フラッパーゲートを導入することにより、物理的に館内のセキュリティ強化が図れます。
 

フラッパーゲートは開放感もあり、人の流れが分かりやすくなるため、セキュリティラインも形成可能。
 

結果、「セキュリティ対策をしっかり行っている」という対外的なアピールにもなります。
 

警備員の配置不要でコストダウン

複数の出入り口に警備員を配置していると、少なくとも出入り口の数分警備員が必要です。
 

フラッパーゲートは、警備員の配備が不要となりコストダウンにもつながります。
 

また、新型コロナウイルス感染症対策では、出入り口に健康管理スタッフを配置して検温をするという業務も必要です。
 

しかし、自動検温機能やマスク管理機能のあるフラッパーゲートを置くことで、検温やマスク着用に関わる人件費を削減できます。
 

来訪者にとってもわかりやすい

フラッパーゲートのない入退館システムの場合、使い方を事前に聞かないと分かりにくい面があります。
 

誰か案内役がいないと、来訪者が入館に戸惑うケースも少なくありません。
 

フラッパーゲートは、自動改札やテーマパーク・美術館などの出入り口などで、多くの人にとってなじみのある仕組みです。
 

来訪者が入る時も、フラッパーゲートなら直感的に使いやすく分かりやすい点もメリットと言えます。
 

セキュリティゲート・フラッパーゲート導入のデメリット


 

フラッパーゲート導入にはデメリットもあります。
 

  • ・初期コストが高い
  • ・フラッパーゲートだけでは防げないケースも
  • ・停電などの天災には弱い

 

これらのデメリットについても確認しておきましょう。
 

初期コストが高い

フラッパーゲート導入には初期コストがかかります。1台あたり100万円以上する機器なので、導入企業にとってはどうしても大きな負担です。
 

ただ、フラッパーゲート導入によって人件費などのコスト削減はできるため、運用を続けていれば十分に元は取れます
 

また、フラッパーゲートを含む入退室管理システムとして提供される場合、初期コストは0円で、月額料金を徴収するタイプも。
 

初期コストを抑える場合は、月額料金タイプを検討するのもひとつの方法です。
 

フラッパーゲートだけでは防げないケースも

フラッパーゲートも完ぺきではありません。入退室する人が本当にその人物かどうかを確認するには、防犯カメラなど別の機器や、生体認証が必要です。
 

フラッパーゲートだけ導入すれば良いのではなく、弱点を補うシステムとの組み合わせを考える必要があります。
 

停電などの天災には弱い

フラッパーゲートは、停電などの天災には弱くなります。
 

フラッパーゲートが稼働しない場合にはどのように対策をするのか、運用について検討しておかなければなりません。
 

セキュリティゲート・フラッパーゲートの有名メーカー


 

フラッパーゲートを製造しているメーカーを6社紹介し、製品の特徴について簡単に開設します。
 

クマヒラ


https://www.kumahira.co.jp/
 

株式会社クマヒラは創業1898年と、120年以上の歴史を持つ国内最大の金庫メーカーです。
 

セキュリティシステム機器も手がけており、フラッパーゲートはフラップ式・回転式などさまざまな種類を取り揃えています。
 

デザイン性の高い製品も多く、多種多様な施設のエントランスに対応できるラインナップです。
 

高見沢サイバネティックス


https://www.tacy.co.jp/
 

日本の駅務機器メーカーのひとつである株式会社高見沢サイバネティックス。フラッパーゲートはフラップ式を提供しています。
 

コインを投入することでゲートが開く「コインゲート TAG-11000シリーズ」が特徴的です。
 

近計システム


https://www.kinkei.co.jp/
 

大阪の電子機器メーカーで、フラッパーゲートの製造も行っています。フラップ式・回転式どちらのタイプも提供。
 

飛び越え防止の「TFG-1000ハイフラップゲート」や強行突破の防止に優れたスライド式の「SSG-1000シャットゲート」などが特徴のある製品です。
 

日本ハルコン

ハルコン
https://n-halcon.co.jp/

 

長野のゲート専門メーカー。スキーリフト券自動改札ゲート開発から、自動改札機、フラップゲートまで、「ゲート」に関する製品を製造し続けているメーカーです。
 

ハイセキュリティシリーズでは、共連れや乗り越え・くぐり抜けなどの不正侵入を防止する工夫のある製品が多くラインナップされています。
 

スキーデータ

スキーデータ
https://www.skidata.com/ja-jp/
 

駐車場・スキーリゾート・アリーナ―&レジャー各分野における来場管理などのセキュリティ機器を製造する会社。
 

車用のゲートやイベント関連のフラッパーゲートに強いという特徴があります。
 

ナブテスコ


https://nabco.nabtesco.com/

 

建物用自動ドアの国内シェア約50%、世界シェア約20%の国内精密機器メーカー。
 

回転ドア式のセキュリティーゲート「ツアーロック」など、自動ドアメーカーとしてのノウハウを活かした製品が特徴的です。
 

セキュリティゲート・フラッパーゲートの利用シーン

 

フラッパーゲートの利用シーンを3つ紹介します。
 

医療現場で感染対策や防犯・勤怠管理の一環として

医療現場では、感染対策として安全なゾーンを明確に区切る必要があります
 

入退室を厳しく管理したい状況において、フラッパーゲートは有効な制御手段です。感染対策だけでなく、入退金管理による職員の勤怠管理にも活用できます。
 

スーパーやコンビニの無人化経営や万引き防止に

スーパーやコンビニの無人化経営や万引き防止策としても、フラッパーゲートを利用できます。
 

あらかじめ会員カードなどで登録した人だけを通過できるようにすることで、誰が店内にいるかを把握可能に。
 

別途未清算の商品を持ち出しできないシステムと組み合わせることで、無人化経営で問題となる万引き防止に有効なシステムが構築できます。
 

オフィスに導入して人の識別やリスクヘッジに

オフィスに導入し、部外者の入退室を管理。部外者が新型コロナウイルスに感染した場合の対処もしやすくなります。
 

セキュリティゲート・フラッパーゲートの導入事例


 

フラッパーゲートの導入事例を3例紹介します。いずれも、人件費の削減と不正侵入防止に効果があった事例です。
 

丸井グループ本社ビルへの導入事例

丸井グループ本社ビルへの導入事例として、クラウド受付管理システム「RECEPTIONIST」とフラッパーゲートの連携を紹介します。
 

RECEPTIONISTは、受付をWebで完結できるシステムです。
 

来客の受付後にRECEPTIONISTでQRコードを発行し、QRコードをフラッパーゲートにかざすと、開錠されてビル内への入館が可能となります。
 

RECEPTIONISTとフラッパーゲートを連携させることにより、受付の効率化、セキュリティの強化、より明確な来客管理を実現しました。

 

参考:セキュリティーゲート×受付システム連携の事例紹介

専門学校への導入事例

女子学生の多い専門学校へ、フラッパーゲートを5台導入した例です。
 

従来は、学生証を目視で確認するために警備員を複数人配置していましたが、人件費を削減できました。
 

また、フラッパーゲートを設置することで不正侵入の抑止にもつながっています。
 

IT企業への導入事例

狭い通路で、高いフラップを持つフラップゲートの設置事例。
 

狭い場所にも設置できるタイプのフラップゲートを選択することで、社員証を確認する警備員の削減と不正侵入防止の効果がありました。
 

まとめ

フラップゲートは、建物の出入り口で不正侵入を防ぎ、従業員の勤怠管理や出入りする人の入退室履歴管理も行えるセキュリティ機器のひとつです。
 

新型コロナウイルス感染症の影響により入退室履歴管理の重要性が高まっているため、今度も導入企業は増えていくと予想されます。
 

フラッパーゲートを導入する場合は、入退室管理システムも視野に入れて、自社に必要な機能を見極めた上で導入を検討しましょう。

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