マーケティング
SQLとは?MQLとの違いやよくあるQ&A3問を紹介|マーケティングと営業との連携や役割も解説
近年マーケティングは自動化、またはシステム化されることが多くなってきました。一般的な中小企業でもシステム化された組織による営業体制を整えるケースが増えています。
その中で属人的な判断によらず、マーケティングを効率的に進められるSQLという考え方があります。
※なお、データベース(DB)管理システムのプログラミング言語に同名の「SQL」がありますが、こちらはプログラミング言語であり、今回紹介するSQLとは別物です。
ここでは、マーケティングの世界におけるSQLとは?というテーマについてわかりやすく解説していきます。
また似ている言葉として扱われるMQLとの違いや、実際のSQL実践の方法もご紹介します。
▼目次
【結論】SQL=「セールスに値するリード」
SQLはSales Qualified Lead、つまり営業担当者によって「価値のあるリード」と判断されたもの、または、それを識別することを目的とした仕組みを意味します。
一般的にMQL、Marketing Qualified Leadから引き渡された見込み客がSQLであり、これは「単なる見込み客ではなくMQL段階での活動を経て、より温度感の高い接触を必要または可能としている見込み客」を意味します。
わかりやすくシンプルに例えるなら、全く知らない相手に売り込みをするのではなく、お互いにある程度素性がわかっていて、なおかつ話を聞いていただける状態の整っている見込み客と表現することもできそうです。
SQLを構成する2つの「見込み客」とは
先ほどまでの解説でSQLは「セールス・交渉のテーブルに着く用意のできた見込み客」ということはお分かりいただけたかと思います。
続けてここではSQLをさらに2パターンへ細分化し、それぞれのリードについて解説します。
- SAL
- SGL
の2つがあります。
MQLからの引き継ぎ:SAL(Sales Accepted Lead)
SALはMQLから引き継がれた、いわば正統派のマーケティングプロセスを経た見込み客です。
一般的に昨今のマーケティングはマーケティング・オートメーション(MA)ツールや人海戦術による接触などを利用して、営業担当が「接点」を持つまでに至らなければなりません。
このステージをクリア・通過し、顧客が「この会社の商材を利用すれば自分の課題が解決できる可能性がある」と理解し、営業担当からの話を聞く態勢が整っている・話を聞くことに同意しているのがこの段階のリードになります。
つまり、この時点ではまだ「商談」という形にはなっていないものの、すでに「購入検討」のフェーズに入っているということです。
ただし、この段階で商品説明やアンケートなどに回答してくれるかは別の問題なので、最終的には「営業担当者がヒアリングを重ね、提案を行う」というステップを踏む必要があります。
この部分こそがSQLの担当となるのです。
問い合わせ客など、MQLを介さず発生:SGL(Sales Generated Lead)
語弊を恐れずに解説すれば、昭和~平成スタイルの「営業担当者依存型」で獲得できた見込み客と表現できます。
もしくは「飛び込み客」と表現しても差し支えないでしょう。
昨今の新しい形でのマーケティング活動は上記のようにステージに分けて見込み客を生成(リードジェネレーション)し、そして担当者の話を聞いていただける状態まで持っていくというステップを踏みます。
一方でSGLは、これと全く違う、一足飛びのアプローチ方法で獲得したリードを意味します。
そもそもスタート地点がマーケティング活動ではなく、
- 顧客からの問い合わせ(Inquiryとも)
- 営業担当者のトークスキルから発生した
など、営業担当者が直接MQLを介さず「Ready to Sales(売り込みOK)」の状態まで持って行ったリードとなります。
どちらが見込み客としてより優良か、については状況や自社プロダクトの性質、その他顧客との関係性など様々な要素があるため、一概には言えません。
しかしどちらも商談が可能な状態に近いことには変わりないため、SGLも積極的にマーケティングに組み入れていくべき見込み客・リードと言えるでしょう。
SQLの役割&メリットは「効率的な営業活動」
SQLの役割及び実践することによるメリットを紹介します。
結論から言えば、効率的な営業活動が実践できるという部分に尽きます。
既存顧客を維持(高LTV化)
SQLは既存顧客に対しても当てはめることができ、SQL担当がさらなる営業活動が可能となるよう交渉・アクションを起こすことによって、結果的に事業の売上規模・コンバージョン率の向上に寄与できます。
また、マーケティング担当者が業務に埋没しがちになる中で、状況によっては既存顧客が放置されてしまい、いわゆる取りこぼし現象が発生することも往々にしてあります。
顧客の維持という観点で見れば、リードナーチャリングからクロージングまでの一連のプロセスを自動化・システム化することで、より効率的に営業活動を行なえるようになります。
こちらについては次の項目で詳しく解説します。
マーケティング活動のオートメーション化・効率化
マーケティング活動のオートメーション化・効率化にも役立ちます。
企業のマーケティング活動は従来、一般的に営業担当者の力量・裁量による属人的な所が大きく、またこれが原因となりマーケティング活動のオートメーション化・効率化が難しかったという事情がありました。
しかしスコアリングや画一的なマーケティングの仕組みを導入することにより、SQL部署が各営業担当者の保有していた見込み客を引き継ぐことも可能です。
これにより、マーケティング担当者が不在・物理的に対応不可なタイミングでも、その業務内容・顧客特性や課題を把握した者が代理で活動を行うことができます。
このことは当然のことながら、顧客満足度の向上にも直結していきます。
売上アップ
総合して、会社全体の売上アップにつながることは言うまでもありません。
特に最近は大手企業でもこの考え方を重要視しており、オールドスタイルの営業活動ではなくMQL~SQLへの移行など、高度に仕組み化されたマーケティング活動によって効率的に売上を高めようとする動きがあります。
SQLにおけるKPI:3ステップで解説
SQLにおけるKPIの設定も重要です。
もともとSQLは一連のマーケティング・契約獲得までの、広義のKPIのひとつです。しかしSQL単体でもKPIを刻んで設定することにより、精度の高い営業活動・契約獲得が可能となるでしょう。
具体的にSQLにおけるKPIには以下のようなものがあります。
【前提】MQLのステージを完了している
まず前提としてMQLのステージを完了していることを確認しましょう。
SQLは特により具体的な営業活動に入っていく重要なステップです。
よって顧客の温度感や状況がMQL担当とうまく連携できていない場合、顧客が売り込みに対して「価値」を感じない可能性も十分ありえます。
また、MQLで育成したリードに対して、どの程度の期間でどのような営業施策を実行していくのかもこのステップでしっかりと設定すべきです。
自社サービスについて理解を得る
MQLから引き継いだ直後の見込み客は、まだ自社サービスやプロダクトについて十分に理解していない可能性が高いといえるでしょう。
そのため、ステップでは特に丹念に自社の提供サービスについて説明を行い理解を得ることが重要です。
また、見込み客が既に他社の製品を利用している場合でも「競合製品との比較検討をしたいと考えている」可能性は高く、このようなリードもMQLが「営業好適」と判断して引き継がれてくるケースも想定できます。
そこで、比較検討可能なような資料を用意しておくことで、見込み客の興味・関心を高めることが可能となります。
例えば「他社の製品と当社製品の機能の差」など、見込み客が気になっているポイントを掘り下げて説明すると良いでしょう。
クライアントが自社サービスで解決すべき課題を認識している
クライアントが自社のサービスやプロダクトで解決すべき課題、あるいは解決できる課題を具体的に認識している状況まで持っていくことが重要です。
特にSQLで実践すべき具体的な活動方法としては、下記のようなものがあります。
- 「なぜ課題を改善したいのか?」という目的意識を確認する
- 「なぜそう思うようになったか」理由を聞き、共感する
- 「現状の問題点」と「改善案」を提示し、解決策を提示する
- 「実現するためには、どんな問題が解決されなければならないか」を伝える
- 「それを実現する方法」を提案する
- 「課題解決のためには、このツールが必要になる」ことを提示して、導入の必要性を納得してもらう
- 「解決に必要なコスト」を明確にする
- 「解決のための予算」を見積もる
SQLに関連するQ&Aまとめ
SQL(Sales Qualitified Lead)に関連するよくある質問をまとめました。
Q: SQLは専門部署を立ち上げる必要がありますか?
A: SQLはあくまでも考え方や業務スキームの一つです。よって営業担当者であれば、ある程度講習会などを実施することでスムーズに導入できる可能性もあります。
Q:SQLの考え方は、社内のどの程度まで共有しておくと良いですか?
A:少なくとも営業部門の担当者全員がSQLをはじめとする一連のマーケティングプロセスを理解することは、営業活動の効率向上に大きな効果が期待できます。
Q:SQLの一環として顧客との接触を増やしたいです。どんな方法で効率化できますか?
A:「日程調整」というある意味で本質的でない業務を効率化するという方法があります。例えば調整アポの利用がおすすめです。
これは直感的なインターフェースで営業担当者、そして顧客の対応可能な日時を擦り合わせるためのツールです。
自社の担当者が対応可能な日時を事前に提示することで、顧客側は選択肢の中から対応可能な日程を選択し、後は予定のすり合わせが自動で完了するのを待つだけです。
調整された日程は、自社の事前に設定したカレンダーを自動的に連携されます。
まとめ
マーケティング用語の中でも、最近よく聞かれるようになったSQL。今回ご紹介したようにセールスの中でも特に重要な意味合いを持つステージです。
正しく理解することでマーケティング活動や営業全体の効率を向上するようにしていきたいところです。
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