【事例あり】経費削減に重要な考え方とは?4つのアイデアと気をつけるポイントを紹介
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経費削減の必要性やその効果について、明確に整理できているビジネスパーソンは少ないかもしれません。
実際にコスト削減目標を立てる際に、提案や助言を得られるコンサルティングを受けるべきか悩んでいる担当者も多いでしょう。
本記事では、経費削減の基本的な考え方、気をつけるべきポイントについてご紹介します。
▼目次
なぜ経費削減が必要なのか?企業が取り組むべき経費削減とは
なぜ、企業にとって経費削減は必要なのでしょうか?
経費削減とは、企業の利益向上のために重要な施策の1つです。ただし生産性の向上とセットで考える必要があり、業務を円滑に進める上で必要なコストを無理に削っていないか注意する必要があります。
ここでは経費削減の重要性、そのメリット、考え方と注意点について詳しく見ていきましょう。
経費削減の重要性とは
経費削減が重要だとされる理由の1つは、利益に直結し企業の業績回復を図る方法だからです。
また業務プロセスから非効率な要素を省いて利益を増やせば、従業員が相応の賃金とやりがいのある職場を手に入れることにつながります。
たとえば思うように売上が伸びず、資金不足に追い込まれるケースを考えてみましょう。
売上を増やすために、さまざまな施策に力を入れることはもちろん大切です。
しかしすぐに売上目標を達成できそうにない場合には、支出を合理的に抑える必要があります。
支出を抑えてキャッシュフローを改善できれば、倒産の危機を切り抜けられるだけでなく、新たな人材の獲得や設備投資を進めることが可能です。
経費削減によって時代に即した新商品やサービスの開発をする余力が生まれると、新たな市場や販売チャンネルを開拓するチャンスがうまれるでしょう。
経費削減によって会社が得られるメリット
ここでは、企業の経費削減によって得られるメリットについて見ていきましょう。主なメリットは、次の3つです。
- 企業の増益を期待できる
- 企業価値が高まる可能性がある
- 業務効率化につながる可能性がある
企業の増益を期待できる
増益を目指して売上を向上させる施策は、すぐに期待する結果につながるとは限りません。
しかし経費削減であれば、比較的簡単に増益を達成できます。
企業価値が高まる可能性がある
経費削減を行うことで、キャッシュフローを改善できます。
キャッシュフロー改善によって余剰資金が生まれるため、新規プロジェクトの立ち上げなどを行うなど企業価値を高める可能性が生まれるわけです。
業務効率化につながる可能性がある
経費削減を進める上で、業務プロセスの徹底した見直しは重要です。
ITツールの導入などによって、業務効率化につながる可能性があります。
業務効率化を実現すれば、従業員一人ひとりの生産性向上にもつながるでしょう。
これら3つのメリットを合わせて、増益や業務効率化を実現し企業価値が高まれば、社員の働くモチベーションも向上します。
やってはいけない経費削減
「コストカットによって経費削減をする」といっても、やってはいけない経費削減があるのを知っておきましょう。
従業員のモチベーション低下につながる経費削減
まずは、労働環境の低下などによる従業員のモチベーション低下につながる経費削減です。
具体的には次のような経費削減を実行することです。
- 賃料が安いからと、現状よりも古いオフィスビルに入居
- とにかくオフィスの冷暖房の利用を制限する
- 従業員の福利厚生費をカット
上記を実行することで一定の経費削減は望めますが、労働環境の劣化は従業員のモチベーションを下げる原因となります。
例えば、賃料が安いからといって現状よりも古いビルに入居すれば、従業員だけでなく取引先へも会社の業績に対して不信感を抱く可能性があります。
経費削減を実行するときは、従業員のモチベーション維持に必要な経費は、売上への割合が大きくてもなるべく現状維持を心がけましょう。
また、仮に経費削減目的で福利厚生などをカットする場合は、その必要性や背景をきちんと従業員に説明することを徹底してください。
商品やサービスの質を下げる経費削減
次に、商品やサービスの質を下げて、顧客の満足度に影響してしまう経費を削減してはいけません。
- 人件費を減らすために人員や給与削減
- 原材料費の削減や内容量の削減
- 従業員の研修費の削減
これらのの経費削減方法は、商品やサービスの質を下げることに繋がり、結果として顧客の満足度に影響を与えます。
例えば、人件費を減らすためにと人員削減や給与削減を実行すると、優秀な人材流出や従業員の労働の質が低下し、結果として商品の品質を下げてしまいます。
原材料費を削減するために品質の劣る原材料を使用したり、内容量を減らすことで原価を下げたりする行為は、商品の品質を下げてしまいます。
消費者は味や見た目の変化に敏感で、商品やサービスの品質が低下すると顧客離れに繋がります。
従業員に適切な研修を受けさせないことも従業員の質低下の要因となり、顧客の満足度を下げる結果を招く恐れもあります。
経費削減を実行して売上が下がってしまうと本末転倒なため、顧客の満足度に直結する経費は削減しないよう注意しましょう。
経費削減は手段であって目的ではない
最後に気を付けなければいけないのが、経費削減は手段であって目的ではないことです。
経費削減は利益を上げるための手段です。しかし、経営者や経営陣のなかには、経費削減の達成に意識が向いてしまい、従業員に対して高圧的な態度を取るケースがあります。
従業員のモチベーションが下がってしまうため、経費削減を無理やり実行させるようなことは避けましょう。
バックオフィスの経費削減アイデア4つ
経費削減についてコンサルティングを受けると、「知識経験」「他社動向」「業界動向」などを把握でき、自社で実行するよりメリットが大きい場合もあります。
ここでは、社内でブレインストーミングをする際に役立つバックオフィスの経費4つを見ていきましょう。それぞれの経費に対し、削減するためのアイデアを紹介します。
1. オフィス維持にかかる一般経費
- 消耗品費の見直し
- 購買の仕組みを再構築
- 複合機の契約や利用の見直し
- ソフトウェア導入によるペーパーレス化
- グループウェアの導入(ワークフロー機能付きなど)
総務などの管理部門は、消耗品費の見直しや購買の仕組みを再構築する必要があります。
コピー、FAX、スキャン、プリンターなどの機能を搭載した複合機を設置しているなら、契約条項を見直したり、利用を抑制したりする仕組みづくりが大切です。
経理は、会計ソフトの導入によって帳票類を印刷する手間やコストを削減できるほか、ペーパーレス化を実現できます。
全社でグループウェアを導入することも検討してみましょう。
オンラインで社内資料を共有できるので印刷コスト削減ができるほか、電子回覧板や掲示板を使用すれば連絡や告知もスムーズです。
また中には「稟議書」「休暇申請」などの申請・決裁を電子化できるワークフロー機能を搭載しているものもあるのでチェックしてみてください。
2. 施設・設備運用にかかる経費
- オフィス規模の縮小
- テレワークの推進
- 受付システムの導入
- 設備・備品予約を効率化するツールを導入
施設や設備運用にかかる経費は定期的に支払いが発生する固定費なので、見直すことで大きな削減効果を期待できます。
賃料がキャッシュフローを圧迫している場合には、オフィスの規模を縮小しテレワークを増やす施策が必要です。
受付システムや会議室などの設備・備品予約を効率化するツールを導入すれば、レセプション専用のスタッフを配置する必要がなくなります。
3. 人材にかかる費用
- 人材派遣や業務委託・アウトソーシングを利用
- SNSを通じた人材採用
人材の採用にかかる広告媒体や仲介に支払う費用も、人材派遣や業務委託・アウトソーシングを利用すれば削減できます。
自社でSNSを運用していれば、SNSを通じて人材採用についての情報を告知することも可能です。
4. 交通費・出張費など移動にかかる費用
- 交通費の自動精算ツールを導入
- Web・テレビ会議システムを活用
交通費を自動精算するITツールを導入すれば、精算の手間を削減しつつ適正な経費精算を進めることが可能です。
交通費や宿泊費を発生させない取り組みとして、Webやテレビ会議システムを活用する施策も有効でしょう。
経費削減の成功事例
ここでは、ITを有効活用したバックオフィス経費削減の代表的な成功事例をご紹介します。
セブン-イレブン・ジャパン
- 伝票、帳票データの電子保存によるコスト削減とペーパーレス化を実現
- 約14億円もの削減効果
コンビニ業界大手のセブン-イレブン・ジャパンは、2005年には伝票・帳票の運用を電子データへ切り替え、ペーパーレス化を実現するなど先進的な取り組みで知られています。
各店舗での印刷の停止を断行し、伝票発行にかかる費用や管理にかかる人件費など、その削減効果は約14億円にものぼりました。
その後も環境対策なども視野にいれながら情報システムの再構築を続けていることは周知の通りです。
ランドネット
- 有人受付3人体制から、段階的に受付の無人化を実現
- あえて内線電話を廃止し、年間600万円の経費削減に成功
不動産テック企業として不動産投資事業を手がけるランドネットは、従来の受付では専任スタッフを3人抱え、お客様の受付、応接室へのご案内、お茶出しを経て内線電話で取次を行っていました。
生産性を向上させ人件費を最適化したいという考えのもと、欠員がでたタイミングで段階的に受付の無人化に着手したそうです。
導入済みのグループチャットと連携させた上で各課のグループに通知設定を紐付けし、受付システム導入後2週間で内線電話の廃止に至った点がポイントです。
来訪客に誰かが気づく体制を敷き、年間600万円の経費削減に成功しました。
ウィルゲート
- オンライン秘書サービスや、アシスタントから受付システムおよび日程調整ツールへ切り替え
- 社員1ヶ月分の労働時間分の工程を削減
コンテンツマーケティング事業などを手がけるウィルゲートは、管理部門の無駄な業務や受付のために社用携帯を持ち歩く非効率さを改善したいと考えていました。
すでに運用していたチャットツールと連携可能な受付システムと日程調整ツールを導入することで、社用携帯を廃止しています。
そのため新たな経費を計上せずに、来訪者が来ると通知が来る仕組みづくりと日程調整の効率化に成功し、その経費削減効果は社員1ヶ月分の労働時間分を超えているのがポイントです。
現場の非効率さを改善できるITツールやシステムの導入で、大幅な工数やコスト削減につながることが分かります。
同時に従業員にとっても利便性が向上し本業に集中できるなど、メリットが大きい事例です。
受付システムなら受付や来客対応の人件費や業務コストを削減できる
経費削減の成功事例をご紹介したとおり、受付をデジタル化すると受付対応者の人件費の改善や来客対応者の業務プロセスを効率化できます。
たとえば受付システムの「RECEPTIONIST」を導入すると、どのように受付業務が効率化できるのか見ていきましょう。
クラウド受付システム「RECEPTIONIST」でできること
「RECEPTIONIST」は各種ツールと連携可能で、来訪者が受付に設置されたiPadで手続きをすると面談する担当者へ通知が届くシステムです。
そのため来訪者をお待たせすることなく、商談や打ち合わせを時間通りにスタートできます。
来訪者はQRコードをかざすだけなので、完全非接触で受付をすませられるのがポイントです。
シールプリントで入館証を発行し社員と区別できたり、ゲート・電子錠と連携したりできるのでセキュリティ面の強化にもつながります。
来訪者履歴は自動保存されクラウド上で一元管理できるので、どこにいても来訪者の情報を確認可能です。
1.9人分の人件費改善に貢献した事例
ここでは受付システム「RECEPTIONIST」の導入が、1.9人分の人件費改善に貢献した事例を見てみましょう。
来客の多いオフィスであれば、受付で電話による取次を待つ来訪者が何人も並んでいる光景は非効率と言えます。
商談を約束している担当者が来訪者に直接対応することで、受付業務の工数は大幅に削減可能です。さらに取次のためにお待たせすることもなくなるので、企業イメージも向上するでしょう。
従来なら喜ばれた好みのドリンクをお出しする業務フローも、感染症対策が必要な近年ではペットボトルのお水を担当者がお持ちするフローへと置き換えが可能です。
実際にコスト削減効果を得られた事例を検証すると、自社の課題が見えてくるのでぜひ参考にしてください。
1.9人/月の工数削減に成功!DX化はお客様の目に見える受付から変えるべき
まとめ
経費削減は、従業員の「負担が減る、利便性が向上する、生産性が向上する」視点で実行することが重要です。
従業員の理解が得られない経費削減はモチベーションの低下を招くほか、企業イメージの低下につながることもあるので注意しましょう。
今回は、経費削減の成功事例として受付のデジタル化を可能にする「RECEPTIONIST」をご紹介しました。
自社の経費削減の進め方についてヒントを探している方は、ぜひ当記事を参考にしてください。
オフィスDXの第一歩として「受付のDX」から始めよう!
・リモートワーク環境が整わず、出社しなければいけない従業員がいる
・社内をフリーアドレスにしたいけど移行できずにいる
・来客対応がアナログなまま効率化できてない
・経団連が発表した「来訪者履歴」が自動で取れていない
・会社で利用するビジネスチャットをベースに効率化をしていきたい
などの課題があれば、RECEPTIONISTで即解決しましょう!